NYダウは年初来高値更新に期待
<12月:米国の主要スケジュール>
(米国時間)
・12/1:ISM製造業景気指数、購買担当者景気指数(製造業PMI)
・12/5:ISM非製造業景気指数
・12/8:米国雇用統計
・12/12:消費者物価指数(CPI)、FOMC(連邦公開市場委員会)
・12/13:パウエルFRB議長会見、生産者物価指数(PPI)
・12/22:個人消費支出(PCE)
・12/25:クリスマスで米国市場休場
11月のNYダウは米国雇用統計や消費者物価指数(CPI)など重要経済指標の発表を受けて、政策金利の引き上げおよび高金利政策の長期化観測が後退して、月間では4カ月ぶりの上昇に転じました。
12月のNYダウは、年初来高値3万5,679ドルの更新、2022年1月3日の史上最高値3万6,952ドルを目指す上昇トレンドが期待されます。12月相場は比較的上昇傾向が強く、昨年こそNYダウは月間を通じてマイナスでしたが、2021年までの3年間は上昇しています。
12月は年内最後のFOMCが予定されています。なお、現時点では政策金利は3会合連続で据え置かれるとの見方が有力となっています。FOMC後に行われるパウエルFRB議長の会見に注目が集まりそうです。
上昇していた米国長期金利も落ち着きを取り戻し始め、ソフトウェアのマイクロソフトや半導体のエヌビディアなどハイテク株が注目されそうです。また、クリスマス商戦を控えて小売りのニュースも増えることから、消費関連への期待が高まることも予想されます。ただ、FOMC通過の翌週(18日)以降はクリスマス休暇で市場参加者が減るので、市場エネルギーは後退することにもなりそうです。
日経平均はバブル後の戻り高値に大手
<12月:日本の主要スケジュール>
・12/8:メジャーSQ
・12/13:日銀短観
・12/18:日銀金融政策決定会合(19日まで)
・12/19:政策金利発表、植田日銀総裁会見
・12/22:全国消費者物価指数 、金融政策決定会合議事要旨(10月開催分)
・12/29:東証大納会
現時点では、11月の日経平均は月間で5カ月ぶりの反発に転じそうです。比較的堅調だった企業決算、半導体関連株人気が日経平均上昇に寄与しました。
12月は11月にマークしたバブル後の戻り高値約3万3,853円の更新が期待されます。クリスマスラリー、年末年始高への期待などで、12月は上昇しやすい月と言えます。昨年12月は下落しましたが、2021年までは6年連続で上昇しました。
12月の日銀金融政策決定会合では、現状の金融政策が維持されるとの見方が有力です。むしろ、年明け1月22日、23日開催の会合に関心が集まることになるでしょう。
日経平均への寄与度が高い半導体関連株は、国内での新工場建設や増産設備投資が続き、引き続き物色人気の中心となることが期待されます。しかし、メジャーSQを通過すると大型バリュー株は材料難となりやすく、IPO(新規株式公開)ラッシュで新興市場が盛り上がりやすい傾向があります。
記事作成日:2023年11月22日