実践テクニカル教室・第2回 トレンドラインを売買の参考にしよう~ソフトバンクG、トヨタ、三菱UFJ

💡この記事のポイント

✅「トレンドライン」で売買タイミングを見極めよう

✅株価の主な動きは「上昇トレンド」「下落トレンド」「ボックス相場」

ソフトバンクGトヨタ自動車三菱UFJで検証


目次

トレンドラインで上値メドや下値メドを把握

実際の銘柄でトレンドラインを検証

トレンドラインで分析してみよう

実践テクニカル教室・第2回 トレンドラインを売買の参考にしよう~ソフトバンクG、トヨタ、三菱UFJ

トレンドラインで上値メドや下値メドを把握

実践テクニカル教室の第2回は、株価の流れを把握するための「トレンドライン(傾向線)」について解説していきます。


まず、株価のトレンドには、①上昇トレンド、②下落トレンド、③ボックス(レンジ)相場の3つがあることを覚えておきましょう。


●上昇トレンド

株価が上昇傾向にある状態で、高値と安値をそれぞれ切り上げて、右肩上がりに推移していく状態です。

●下落トレンド

株価が下落傾向にある状態で、高値と安値がともに切り下がり、右肩下がりに推移していく状態です。

●ボックス相場

株価に上昇や下落といった明確な方向性がなく、一定の価格の範囲内で横ばい推移していく状態です。


上昇トレンドの売買タイミング

上昇トレンドにおいて、安値と安値を結んで右肩上がりのラインを引いてみましょう。このラインが下値支持線(サポートライン)と呼ばれるもので、株価がこの線に近づくと下落が止まり反発することが多いとされています。投資家が下値支持線に近いところで押し目買いを行いやすくなるため、このように呼ばれているようです。

一方で、下値支持線を下抜けると、売りの勢いが強まり、株価が下落トレンドに転換する可能性があります。


下落トレンドの売買タイミング

下落トレンドでは、高値と高値を結んで右肩上がりのラインを引きます。これが上値抵抗線(レジスタンスライン)と呼ばれるもので、株価がこの線に近づくと上昇が止まり反落することが多いとされています。投資家が上値支持線に近いところで戻り売りを行いやすくなるため、このように呼ばれているようです。

一方で、上値抵抗線を上抜けると、買いの勢いが強まり、株価が上昇トレンドに転換する可能性があります。


ボックス相場の売買タイミング

横ばいトレンドでは、高値と高値(上値抵抗線)、安値と安値(下値支持線)の2本のラインを引いたときに水平に近い状態になります。株価はこの2本のラインの範囲で動いている状態です。上値抵抗線で売り下値支持線で買うことによって、繰り返し利益を狙うことができます。

一方で、上値抵抗線を上抜ける上昇トレンドへの転換、下値支持線を下抜けると下落トレンドへの転換、となる可能性があります。


実際の銘柄でトレンドラインを検証

では、実際の銘柄のチャートを使って解説していきましょう。


例:ソフトバンクグループ<9984>

出所:TradingView


上の画像はソフトバンクグループの日足チャートです。


株価の下落トレンドでは、上値抵抗線(青の線)で株価が抑えられている形です。その後、短期的な上昇と下落を繰り返し、6月上旬から比較的長期間に渡る、上昇トレンドが継続しています。なお、一般的にテクニカル分析においては下値支持線を株価が下回ったところが利益確定のポイントと言われています。


例:トヨタ自動車<7203>

出所:TradingView


次はトヨタ自動車の日足チャートです。


トヨタ自動車は、4月上旬にかけて右肩下がりの株価推移が続いていました。この間、上値抵抗線(青のライン)に沿って、株価を切り下げていることがわかります。その後、4月中旬に株価が反転し、今度は下値支持線に沿って、株価を切り上げています。いったん反転した株価は、5月中旬に下値支持線を割り込み、再び下落トレンドに入っていきました。なお、直近では、再び切り返し、下値支持線の上で推移する上昇トレンドとなっているようです。


例:三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>

出所:TradingView


最後は、三菱UFJフィナンシャル・グループの日足チャートです。


この銘柄は、5月中旬から7月中旬にかけてボックス相場が継続しました。上値抵抗線に近づくと株価の勢いがなくなり、逆に下値支持線に近づくと、再び上昇を開始するという動きを繰り返しました。そして、7月後半には、株価が上値抵抗線を突破し、ついに上昇トレンド入りとなりました。上値抵抗線を突破するというのは、株価に勢いのある証拠と見られ、買い意欲が増したようです。特に、長い期間に渡って、横ばいが続いているようなケースでは、上値抵抗線の突破は買いシグナル、逆に下値支持線を割り込んだ場合には売りシグナルと見られます。


トレンドラインで分析してみよう

今回は、日足チャートを使って検証しましたが、これを週足や月足チャートに変更すると、チャート形状はガラリと変化します。ですので、短期投資であれば日足チャートを、中期投資であれば週足チャートを、長期投資であれば月足チャートを使って検証するのが一般的です。気になる銘柄や保有銘柄のチャートにトレンドラインを引いて売買タイミングの参考にしてみてください。



記事作成日:2025年8月21日


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