金利引き上げでもNYダウは13連騰のワケ(2023年7月FOMCレビュー)

金利引き上げでもNYダウは13連騰のワケ(2023年7月FOMCレビュー)

目次

この記事でわかること

市場の注目は9月FOMCでの利上げの有無

まだ利上げが続くなら、金融セクターには追い風も

この記事でわかること

・利上げ決定、政策金利を0.25%引き上げ、5.25~5.50%に
・9月の次回会合で金利を据え置くことを選択する可能性
・利上げ継続か終了か、今後の米国経済指標の結果が重要に

 

市場の注目は9月FOMCでの利上げの有無

FRB(連邦準備理事会)は、7月25~26日に開催していたFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを決定、政策金利を0.25%引き上げ、5.25~5.50%としました。

基本的には、金利の引き上げは株式市場にとってマイナス要因です。ただ、0.25%が事前予想通りだったことに加えて、FRBのパウエル議長がFOMC後の記者会見で、「データ(経済指標の結果)次第では、9月の次回会合で金利を据え置くことを選択する可能性もある」と発言したことで、NYダウは上昇し、13日連続の上昇となりました。

実は、米国の労働省が12日に発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.0%の上昇となり、5月の4.0%上昇から大幅に減速、上昇率は12カ月連続で前月を下回り、インフレの低下傾向が示されていました。このため、一部では利上げの打ち止め観測も浮上していました。

一方、6月のFOMCで公表されたドットチャート(経済見通し)では、参加者の2023年末の政策金利予想の中央値が、ドットチャートが前回公表された3月の5.1%から5.6%に引き上げられ、0.25%の利上げを年内にあと2回実施することが示唆されました。

引用:Summary of Economic Projections(For release at 2:00 p.m., EDT, June 14, 2023)/ Board of Governors of the Federal Reserve System)

  

FRBはインフレを2%にすることを目標としており、パウエルFRB議長もFOMCのあとの記者会見で、6月の消費者物価が前年同月比3.0%の上昇にとどまったことに関して、「1つのデータにすぎず、もっとデータを見る必要がある」と述べています。さらに、今回の利上げに続き、次回の9月FOMCでも、「データで裏付けられれば、利上げを行う可能性は確かにある」と述べています。また、FOMCの声明文でも、「インフレ率を時間とともに2%に戻すために適切となり得る追加的な政策引き締めの程度を決定するうえで、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する」とされています。

  

まだ利上げが続くなら、金融セクターには追い風も

このため、7月のFOMCで利上げは終了との見方は時期尚早でしょう。利上げが継続されるのか、終了するのか、今後ますます米国の経済指標の結果が重要な意味を持つことになりそうです。

いずれにしても、今回も利上げが決定されたことで、有利子負債の水準が大きい不動産セクターや、金利の上昇が需要の低下につながる住宅業界などへは、しばらくは向かい風になる可能性がありそうです。一方で、金利が上昇することで金利収入が増加する金融セクターなどには追い風となるかもしれません。

FRBはインフレを抑制するため、2022年3月から利上げに踏み切り、2022年中に7回連続、2023年も今回を合わせて4回の合計11回の利上げを行った結果、政策金利は22年ぶりの高水準まで引き上げられています。

  

記事作成日:2023年7月27日

公開日:2023.8.4

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