NY見通し-軟調か 利下げ期待の後退や中東情勢が重し
今晩は軟調か。昨日は上昇してスタートしたものの、利下げ期待の後退や米国債利回りの上昇が重しとなった。ダウ平均は一時330ドル高まで上昇後、22.07ドル高(+0.06%)とわずかながらプラス圏で終了したが、S&P500は0.69%高まで上昇後、0.22%安で終了し、ナスダック総合も0.66%高まで上昇後、0.52%安で終了し、ともに5営業日続落となった。週初来ではダウ平均が0.55%安、S&P500が2.19%安、ナスダック総合が3.55%安となり、ダウ平均とS&P500が3週続落ペース、ナスダック総合は4週続落ペースとなった。引け後の動きではネットフリックスが予想を上回る1Q決算を発表したものの、2025年から有料会員数を公表しないとしたことで株価は時間外で5%近く下落した。
今晩は利下げ期待の後退や中東の地政学リスクの高まりを受けて軟調か。利下げをめぐっては、先週の米3月消費者物価指数(CPI)をはじめとして強い経済指標の発表が続いており、米国経済の堅調さが示されているほか、米連邦準備理事会(FRB)高官から年内の利下げに消極的なタカ派発言が相次いでいる。CMEのフェド・ウォッチの6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は1カ月前の60%から22%程度に低下し、年末時点の政策金利据え置き確率は約1%から約12%に上昇した。
中東情勢をめぐっては、アジア時間で「イラン領内の複数個所で爆破があった」との報道を受けて日経平均株価が急落するなど、リスク回避の流れが強まっている。今晩のNY市場でも中東情勢緊迫化を受けたリスク回避の流れが強まることが警戒される。
今晩は主な米経済指標の発表は予定されていないが、グールズビー米シカゴ連銀総裁の発言が予定されている。企業決算は寄り前にSLB、アメリカン・エキスプレス、プロクター・アンド・ギャンブルなどが発表を予定。(執筆:4月19日、14:00)