今週のNY市場は物価指標とパウエルFRB議長議会証言に注目。先週はダウ平均が257.01ドル高(+0.66%)、S&P500が1.95%高とともに反発し、ナスダック総合は3.50%高と大幅に5週続伸した。アップル、マイクロソフト、アルファベット、メタ・プラットフォームズなどのハイテク・ジャイアントやテスラ株に買いが強まる中、週末に発表された米6月雇用統計で失業率が予想に反して上昇し、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ期待が高まったことが相場の支援となった。4日が独立記念日の祝日で休場だったが、ナスダック総合は1日から5日まで4営業日連続で終値の過去最高値を更新し、S&P500も2日、3日、5日の3日間で終値の最高値を更新した。年初来ではダウ平均が4.47%高、S&P500が16.72%高、ナスダック総合が22.26%高となった。
今週は先行きの利下げ見通しを巡り、週後半に発表される米6月消費者物価指数(CPI)や米6月生産者物価指数(PPI)に注目されるほか、火曜日と水曜日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の半期に一度の議会証言に注目が集まる。木曜日発表の6月CPIは前年比+3.1%と5月分の+3.3%から鈍化が見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前年比+3.4%、前月比+0.2%と、ともに前月から横ばいが予想されている。先週末の6月雇用統計を受けて市場では9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ見通しが強まっており、CPIなどの物価指標が弱い結果となれば、早期利下げ期待の高まりが株式市場の追い風となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは6月雇用傾向指数など。今晩は主要な企業の決算発表はないが、週後半からJPモルガン・チェースなどの大手銀行を皮切りに第2四半期(4-6月)決算がスタートする。(執筆:7月8日、14:00)
NY見通し-今週は物価指標とパウエルFRB議長議会証言に注目
公開日:2024.7.8
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