今晩は米6月小売売上高に注目。昨日はゴールドマン・サックスの好決算を受けて金融株が軒並み上昇したことや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、インフレが目標とする2%に低下する前に利下げを決断することを示唆したことが好感されたほか、トランプ元大統領の銃撃事件を受けてトランプ氏の大統領選での再選見通しが強まり、共和党の政策が追い風となる銘柄が上昇したことも相場を押し上げた。ダウ平均は210.82ドル高(+0.53%)と4日続伸し、終値で約2カ月ぶりに最高値を更新し、S&P500も0.28%高と2日続伸し、6日連続で取引時間中の史上最高値を更新。ハイテク株主体のナスダック総合も0.40%高と続伸した。小型株指数のラッセル2000は1.80%高と主要3指数をアウトパフォームし、終値で2022年1月以来の水準を回復した。
今晩の取引では景気敏感株が多い小型株を中心としたいわゆる「トランプ・トレード」の継続が予想される中、寄り前に発表される米6月小売売上高に注目が集まる。6月小売売上高は前月比-0.3%と前月分の+0.1%から減少が予想されているが、自動車を除く小売売上高は前月比横ばいと、5月分の-0.1%から改善が見込まれている。市場では米国経済のソフトランディングやノー・ランディング期待が高まっており、小売売上高が予想比上振れとなれば、安心感が一段と強まりそうだ。決算発表は寄り前にダウ平均構成銘柄のユナイテッドヘルス・グループのほか、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーなどの大手金融機関が発表予定で、決算やガイダンスに要注目となる。
今晩の米経済指標・イベントは6月小売売上高のほか、6月輸入物価、7月NAHB住宅市場指数など。企業決算は寄り前にバンク・オブ・アメリカ、ユナイテッドヘルス・グループ、モルガン・スタンレー、チャールズ・シュワブ、引け後にオムニコム・グループ、JBハント・トランスポートなどが発表予定。(執筆:7月16日、14:00)