今晩は上値の重い展開か。昨日は東海岸とメキシコ湾岸での港湾労働者のストライキの影響が懸念され軟調にスタートすると、イランがイスラエルにミサイルを発射したことで中東情勢の緊迫化が嫌気されリスク回避の動きが強まった。ダウ平均は一時、384ドル安まで下落し、173.18ドル安(-0.41%)と4日ぶりに反落して終了し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.93%安、1.53%安とともに大幅に反落した。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の16.73ポイントから一時20.73ポイントまで上昇し、19.26ポイントで終了と、センチメントは悪化した。引け後の動きでは通期見通しを取り下げたナイキが時間外で約6%下落した。
今晩の取引では中東情勢の不透明感や港湾労働者の大規模ストライキが引き続き相場の重しとなりそうだ。中東情勢の緊迫化を受けた原油相場の上昇もインフレ懸念を強めそうだ。今週は年内の利下げを巡り、金曜日に発表される9月雇用統計に注目が集まるが、今晩はその前哨戦となる9月ADP民間部門雇用者数にも要注目となる。9月ADP民間部門雇用者数は8月分の9.9万人増から12.0万人増に増加が見込まれているが、予想を大きく下回れば景気悪化懸念が強まることが警戒される。
今晩の経済指標・イベントは9月ADP民間部門雇用者数のほか、MBA住宅ローン申請指数、EIA週間原油在庫など。このほか、ボウマンFRB理事、ハマック米クリーブランド連銀総裁、ムサレム米セントルイス連銀総裁の講演なども予定されている。企業決算は寄り前にコナグラ・ブランズが発表予定。(執筆:10月2日、14:00)
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