今晩は底堅い展開か。昨日は時価総額上位でダウ平均採用銘柄でもあるエヌビディアが4%超下落したことで主要3指数がそろって下落。午後に結果が公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通りに政策金利が据え置かれ、声明文やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見で利下げに慎重な姿勢が示されたことも重しとなった。CMEのフェドウォッチ・ツールの3月FOMCでの0.25%の利下げ確率は前日の31%から17%に低下し、金利据え置き確率は83%に上昇した。ダウ平均は136.83ドル安(-0.31%)と3日ぶりに反落し、S&P500とナスダック総合はそれぞれ0.47%安、0.51%安とともに反落して終了した。引け後の動きでは2025年の業績向上期待を背景にテスラが時間外で4%超上昇し、売上高と利益が市場予想を上回ったメタ・プラットフォームズも時間外で2%超上昇した。一方、マイクロソフトは売上高と利益が市場予想を上回ったが、クラウド事業の売上高が予想に届かず、時間外で4%超下落した。
今晩の取引では先行きの利下げ見通しの後退が引き続き上値の重しとなることが見込まれるものの、前日に3指数がそろって下落した反動や、ディープシーク・ショックへの過度な警戒感が和らいだこと、メタ・プラットフォームズやテスラの上昇が期待されることで底堅い展開か。引け後にはアップル、来週にはアマゾン・ドット・コムの決算発表も予定され、メガキャップの好決算期待も高まりそうだ。経済指標では10-12月期GDP速報値や新規失業保険申請件数が発表予定で足もとの景気動向にも要注目となる。
今晩の米経済指標・イベントは10-12月期GDP速報値、同個人消費速報値、新規失業保険申請件数、12月中古住宅販売仮契約指数など。決算発表は寄り前にキャタピラー、アルトリア・グループ、シャーウィン・ウィリアムズ、ノースロップ・グラマン、ユナイテッド・パーセル・サービズ(UPS)、サウスウェスト航空、引け後にアップル、ビザなどが発表予定。(執筆:1月30日、14:00)