NY見通し-今週はCPIやPPIの物価指標と決算発表に注目

NY見通し-今週はCPIやPPIの物価指標と決算発表に注目

 今週のNY市場は物価指標決算発表に注目。先週はダウ平均が0.54%安と4週ぶりに反落し、S&P500が0.24%安、ナスダック総合が0.53%安とともに2週続落した。前週末にトランプ米大統領がカナダ、メキシコに対する25%の関税を発表し、中国に対しても10%の追加関税を課すと発表したことで週明けのダウ平均が一時600ドル以上下落したものの、その後、カナダ、メキシコに対する関税発動を延期したことでプラス圏を回復した。しかし、金曜日にトランプ大統領が幅広い国に対して相互関税を課す方針を明らかにしたことや、注目された米1月雇用統計で失業率が改善し、平均賃金が予想以上に上昇するなどでインフレ懸念が再び強まったことで主要3指数がそろって下落して週の取引を終了した。

 

 今週は高水準の発表が続く第4四半期決算が引き続き注目が集まるほか、年内の利下げ見通しを巡り米1月消費者物価指数(CPI)や米2月生産者物価指数(PPI)の物価指標が焦点となりそうだ。先週の経済指標を受けて年内の利下げ見通しが後退。CMEのフェドウォッチ・ツールの12月末での0.25%の利下げ確率は前週末の82%から80%に低下し、0.50%(2回)の利下げ確率は46%から43%に低下した。水曜に発表される1月CPIは前年比+2.8%と12月分の+2.9%から鈍化が見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+3.1%と12月の+3.2%から低下が見込まれている。木曜日発表の1月PPIも前年比で+3.3%から+3.1%に低下が見込まれ、コアPPIも3.5%から3.2%に低下が見込まれている。CPIやPPIが予想通りの鈍化となれば、利下げ期待の高まりが米株の支援となりそうだ。また、火曜日と水曜日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言も予定され、利下げを巡るFRB議長発言にも要注目となる。第4四半期決算はマクドナルドコカ・コーラ、デュポン、スーパー・マイクロ・コンピューター、ギリアド・サイエンシズクラフト・ハインツCVS ヘルスシスコシステムズアプライド・マテリアルズパロアルト・ネットワークスなどS&P500採用の約80銘柄が発表予定。

 

 今晩の米経済指標・イベントは1月雇用傾向指数など。企業決算は寄り前にマクドナルドオン・セミコンダクター、ロックウェル・オートメーション、引け後にバーテックス・ファーマシューティカルズなどが発表予定。(執筆:2月10日、14:00)

公開日:2025.2.10

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