今晩は上値の重い展開か。昨日はトランプ米大統領が14カ国宛てに関税率を通知した書簡を送り、8月1日から適用すると発表したことや、BRICS諸国に対して10%の追加関税を課す可能性を示唆したことが嫌気され主要3指数がそろって下落。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が新しい政党を立ち上げる意向を発表し、テスラ株が7%近く下落したことも相場の重しとなった。ダウ平均が422.17ドル安(-0.94%)と反落し、先週連日で史上最高値を更新したS&P500とナスダック総合もそれぞれ0.79%安、0.92%安とともに3営業日ぶりに反落した。
今晩は主要3指数が高値圏にあることや、関税問題の先行き不透明感などで上値の重い展開か。株式相場の追い風となる利下げを巡っては、先週発表された6月雇用統計が強い結果となったことで7月米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利据え置き見通しが強まったが、今晩は6月NFIB中小企業楽観度指数などが発表予定で、中小企業の足もとの景況感が注目される。取引時間午後には米3年債入札もあり、入札結果を受けた米10年債利回りの動向にも要注目となる。
今晩の米経済指標は6月NFIB中小企業楽観度指数のほか5月消費者信用残高など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:7月8日、14:00)