今晩はもみ合いか。昨日は米国債利回りの低下が追い風となる中、人工知能(AI)普及による業績好調期待を背景にエヌビディアが上昇し、上場来高値を更新した。時価総額は一時4兆ドルを上回り、初めての4兆ドル企業となった。ダウ平均が217.54ドル高(+0.49%)、S&P500が0.61%高とともに3日ぶりに反発したほか、ナスダック総合は0.94%高と2日続伸し、3営業日ぶりに取引時間中と終値の史上最高値を更新した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の16.81ポイントから15.94ポイントに低下し、2月20日以来の低水準となった。
今晩の取引ではセンチメントの改善やAI関連株の上昇モメンタムが復活したことでハイテク株を中心に堅調持続が期待される一方、主要3指数が最高値圏にあることや、関税政策の不透明感などが上値の重しとなりそうだ。利下げ見通しを巡っては新規失業保険申請件数が注目されるほか、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事のパネルディスカッション参加などFRB高官発言も複数予定され、利下げを巡る要人発言にも要注目となる。
今晩の米経済指標・イベントは新規失業保険申請件数のほか、米30年債入札など。要人発言はウォラーFRB理事のほか、ムサレム米セントルイス連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁など。企業決算は寄り前にコナグラ・ブランズ、デルタ・エアラインズが発表予定。(執筆:7月10日、14:00)