今晩は物価指標と金融機関の決算発表に注目。昨日はトランプ米大統領が週末にEUとメキシコに対して30%の関税を課すと発表したことで貿易摩擦問題が意識されたものの、交渉による関税引き下げ期待や、今週からスタートする第2四半期決算発表への期待などで主要3指数がそろって上昇。ダウ平均が88.14ドル高(+0.20%)、S&P500が0.14%高とともに反発し、ナスダック総合は0.27%高となり2営業日ぶりに取引時間中と終値の史上最高値を更新した。
今晩の取引では決算発表と物価指標に注目する展開か。先週木曜日のデルタ航空を皮切りにスタートした第2四半期決算発表は、今晩はウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース、シティグループなどの大手金融機関が発表予定で、4-6月期の結果や会社が発表する業績見通しが注目される。経済指標では利下げ見通しを巡り、6月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。6月CPIの市場予想は前年比+2.7%と前月分の+2.4%から加速が見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+3.0%と5月の+2.8%から上昇が見込まれている。トランプ関税による物価上昇が懸念されるなか、CPIが予想以上に高い伸びとなれば、利下げ期待の後退が相場の重しとなりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは、6月CPIのほか7月NY連銀製造業業況指数など。企業決算は寄り前にウェルズ・ファーゴ、JPモルガン・チェース、シティグループ、ステート・ストリート、引け後にJBハント・トランスポートなどが発表予定。(執筆:7月15日、14:00)