今晩は上値の重い展開か。昨日はエヌビディアなどが上昇しナスダック総合が0.55%高と5営業日続伸し、取引時間中と終値の史上最高値を更新した一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が12月利下げの見送りの可能性に言及したことが嫌気されダウ平均が74.37ドル安(-0.16%)と5営業日ぶりに反落、S&P500も0.43%高まで上昇後、0.00%安と横ばいで終了した。引け後の動きでは決算が予想を上回ったアルファベットが時間外で6%超上昇した一方、トランプ関税による多額の一時費用の計上が嫌気されたメタ・プラットフォームズが時間外で7%超下落。マイクロソフトもオープンAIへの投資が利益を圧迫し、株価は時間外で約4%下落した。
今晩は昨日のパウエルFRB議長記者会見を受けて12月利下げ期待が後退したことや、引け後に決算を発表したメタ・プラットフォームズの下落が予想されることが相場の重しとなりそうだ。一方、貿易問題を巡っては、アジア時間に開催された米中首脳会談で、トランプ米大統領は「10点満点中12点」と高く評価したことで、米中貿易摩擦懸念の後退が下値支援となることが期待され、下値も堅い展開となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは3Q国内総生産(GDP)速報値や新規失業保険申請件数などの発表が予定されていたが、政府閉鎖の影響でいずれも発表延期となる見込み。企業決算は寄り前にメルク、マスターカード、バイオジェン、エスティ・ローダー、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ、イーライリリー、引け後にアップル、ギリアド・サイエンシズ、アマゾンなどが発表予定。(執筆:10月30日、14:00)
