今週のNY市場は経済指標に注目。先週はダウ平均が1471.01ドル高(+3.18%)と大幅反発し、ナスダック総合は4.91%高と4週ぶりの大幅反発となった。木曜日が感謝祭で休場、金曜日が午後1時までの短縮取引だったが、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待の高まりが支援となったほか、グーグルのAIモデルのジェミニ3のアップデートが好感されたグーグルの親会社のアルファベットや、アナリストが強気スタンスを維持したオラクルが大幅高となりAI関連株の上昇をけん引した。ただ、月間ではダウ平均が153.55ドル高(+0.32%)と7カ月続伸した一方、ナスダック総合が1.51%安と8カ月ぶりに反落した。年初来ではダウ平均が12.16%高、ナスダック総合が21.00%高となった。
今週は12月入りとなり、年末ラリーへの期待や、9-10日に開催されるFOMCでの利下げ期待が引き続き米国株の支援となりそうだ。12月はダウ平均とS&P500が1950年以降で3番目に好調な月で、ナスダック総合も1971年以降で3番目の好調月となっている。バリュエーションの高さが嫌気され11月に大きく下落したAI関連株も下旬に反発し、センチメントは改善した。12月FOMCではCMEのフェドウォッチ・ツールの0.25%の利下げ確率が87%に上昇し、利下げがほぼ確実視されているほか、2026年も2回(0.50%)以上の利下げが見込まれている。先行きの利下げ期待の高まりもAI関連株のバリュエーション懸念を和らげそうだ。今週の経済指標は11月ISM製造業PMI、11月ADP民間部門雇用者数、11月ISM非製造業PMI、9月個人消費支出(PCE)価格指数、12月ミシガン大消費者信頼感指数速報値、同1年先・5年先期待インフレ率速報値など。決算発表はクラウドストライク・ホールディングス、セールスフォース、クローガー、アルタ・ビューティー、HPエンタープライズなどS&P500採用の7銘柄が発表予定。
今晩の米経済指標・イベントは11月S&Pグローバル製造業PMI確定値、11月ISM製造業PMIなど。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:12月1日、14:00)
