今週のNY市場は決算発表に注目。先週はダウ平均が0.17%安と3週ぶりに反落し、ナスダック総合も0.08%安と7週ぶりに小幅反落した。一方、機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500は小幅ながら7週続伸となった。週半ばまではエヌビディアのジェンセン・ファンCEOがトランプ大統領の訪中に同行し習主席と会談したことや、米政府が中国企業への「H20」チップ販売を許可したとの報道を受け、エヌビディアやマイクロン・テクノロジーなど半導体株が急騰した。AI関連株の上昇を追い風にナスダック総合とS&P500が史上最高値を更新し、ダウ平均も3カ月ぶりに5万ドルの大台を回復したが、週末金曜日に全面安となった。注目された北京での米中首脳会談では、ホルムズ海峡の封鎖回避などで一致したものの、「具体的な成果がほとんど無かった」との受け止めが広がり、市場の失望を誘った。発表された米4月消費者物価指数(CPI)と米4月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る高い伸びとなり、米長期債利回りが上昇したことや、原油相場が大幅に続伸したことが嫌気されたほか、足もとの相場上昇をけん引したハイテク株に利益確定売りが強まったことも相場を押し下げた。
今週はAIラリーの持続性を巡り、水曜日引け後に発表されるエヌビディアの決算が注目されるほか、原油高による物価上昇が景気へ及ぼす悪影響が懸念されるなか、個人消費や実体経済の動向を巡りホームデポ、ターゲット、ウォルマートなどの消費関連株の決算発表にも注目が集まる。エヌビディアは大幅増収増益決算や強い見通しを発表することが期待されており、期待通りとなればAI関連株を中心に市場全体を押し上げる原動力となる。経済指標では4月住宅着工件数、新規失業保険申請件数、5月S&Pグローバル製造業・サービス業・総合PMI速報値などが発表されるほか、金融政策を巡り米連邦準備理事会(FRB)のスタンスを探る上で重要な米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(水曜日午後公表)にも要注目となる。
今晩の米経済指標・イベントは5月NAHB住宅市場指数など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:5月18日、14:00)
