【今夜のマーケット展望】
◎NYダウ:2025/12/8終値47,739.32ドル-215.67ドル
◎日経平均:2025/12/9終値50,655.1円+73.16円
◎国際決済銀行(BIS)が、歴史的な上昇を見せる金価格と株価について、双方がバブル化している可能性があると警告。AI主導の株高に加え、金も投機的な性質を強めており、同時暴落時のリスクや市場の脆弱性が拡大していると懸念を示した
◎オーストラリアの年金基金アウェア・スーパーの幹部が、世界のAI(人工知能)業界の資金調達契約に「オレンジ色」の警告が点灯していると指摘。安定した内部資金から循環的な調達への移行を懸念し、設備投資の減少などが2026年の市場リスクになり得るとの見方
◎トランプ米政権が、エヌビディア<NVDA>に対しAI半導体「H200」の中国販売を容認する構えだとの報道。ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)の働きかけを受けた措置で、最先端品ではないものの輸出規制が緩和される見通しとなり、早ければ8日にも発表される可能性
◎エヌビディアとソフトバンクグループ<9984>が、ロボティクスAI企業スキルドAIへの出資を協議しており、評価額は約140億ドルに達するとの報道。前回の資金調達時から評価額は約3倍に跳ね上がる見通しで、クリスマス前の合意を目指している
◎米司法省が、エヌビディアのAI半導体を中国に密輸しようとした容疑で2人を拘束したと発表。総額1億6,000万ドル相当の製品を不正輸出しようとした疑い。トランプ大統領が一部輸出の容認を示唆したのと同日の公表となり、先端技術を巡る米中の攻防が激しさを増している
◎EU(欧州連合)規制当局が、メタ・プラットフォームズ<META>の広告モデル修正案を承認し、同社は制裁金を回避できる見通しとなった。追跡型広告に使う個人データを削減する提案で、デジタル市場法違反として4月に発表された制裁措置への対応が認められた形
◎アルファベット<GOOGL>傘下のグーグルがワービー・パーカーと、AI搭載メガネを2026年に発売すると発表。軽量で一日中着用可能な製品を目指し、Android XRやGeminiを活用してメタ・プラットフォームズなどが先行する市場での巻き返しを図る
◎ネクステラ・エナジー<NEE>がアルファベット傘下のグーグルクラウドとの提携拡大を発表し、米国内でAIデータセンター向け発電所を共同開発へ。メタ・プラットフォームズとも総計2.5GW超の再エネ電力・蓄電契約を結び、2025〜26年の利益見通しを上方修正
◎ペプシコ<PEP>が、アクティビスト(物言う株主)のエリオットの支援を受けた事業改革計画を発表。米国製品の約2割削減や北米での人員削減に踏み切る方針で、2026年度の成長率見通しは市場予想を上回った。サプライチェーン見直しなどで収益性の改善を急ぐ
◎ボーイング<BA>が、航空部品大手スピリット・エアロシステムズの買収完了を発表。47億ドルを投じてかつての子会社を再統合し、サプライチェーンを直接管理することで航空機の生産遅延や品質問題の解決を急ぐ方針
◎ネットフリックス<NFLX>の買収提案に対抗し、パラマウント・スカイダンスがワーナー・ブラザース・ディスカバリーへ総額1,084億ドルの敵対的買収を仕掛けた。巨額の負債引き受けを含む大型再編を巡り、メディア大手による争奪戦が激化している
◎インターナショナル・ビジネス・マシーンズ<IBM>が、データ基盤企業コンフルエントを約110億ドルで現金買収すると発表。リアルタイムデータ処理を取り込み、クラウド・AI向けソフト事業の成長と収益性向上を狙う
◎注目の経済指標:11月NFIB中小企業楽観度指数、9月JOLTS求人件数など
◎主な決算発表:なし
(2025年12月9日15時45分執筆)
