はじめての米国株入門②成長と配当~米国株の魅力

はじめての米国株入門②成長と配当~米国株の魅力

目次

この記事でわかること

米国株市場には、株価上昇の要素が備わっている

テスラ株は上場から約11年で200倍以上に!

高配当銘柄がゴロゴロ。50年以上連続増配の会社も

この記事でわかること

・米国は経済成長率が高く、株価上昇に結びつきやすい
・GAFAMやテスラのような規模の大きなグローバル企業がたくさんある
・株主還元にも積極的で、高配当株や連続増配を続ける企業も多い

ここ数年、日本の個人投資家にも米国株投資をスタートする人が増えています。でもなぜ、わざわざ海の向こうの米国に投資する必要があるのでしょうか?

今回は、米国株の魅力についてご紹介しましょう。

 

米国株市場には、株価上昇の要素が備わっている

ご存じの通り、米国は政治的にも安定した国家で、世界ナンバーワンの経済大国です。経済の低成長が続く日本とは異なり、米国は高い経済成長を続けています。IMF(国際通貨基金)の世界経済の成長率予測によると、2022年のGDP(国内総生産)成長率では、日本の約1.1%に対して、米国は2.1%の成長を遂げています(※)。
(※)参照元:IMF世界経済見通し2023年4月(国際通貨基金)

一般的に経済成長を支える重要な要素として、人口の増加があげられます。人口は経済の成長基盤であり、人口の増加は新たな労働人口や消費を生み出します。日本では人口の減少が問題となっていますが、米国では今でも人口の増加が続いています。

米国では、こうした国家や経済の安定のもとで企業活動が続けられています。そして、多くの企業が成長を続け、世界的に事業展開している大企業がたくさん存在しています。企業の成長力、国の経済成長率といった株価が上昇するための重要な要素が米国には備わっているというわけです。

 

テスラ株は上場から約11年で200倍以上に!

前述したように、米国には多くの急成長企業があります。たとえば、今では世界的なIT企業となった「GAFAM」もその一部です。GAFAMとは、グーグル(現アルファベット)、アマゾン・ドットコム、フェイスブック(現メタ・プラットフォームズ)、アップル、マイクロソフトの頭文字を取った呼び名です。

また、EV(電気自動車)の先駆的企業であるテスラ(TSLA)も代表的な急成長企業です。同社は、2010年6月にナスダック市場に上場しました。同社の株価は2021年11月に史上最高値となる414ドルを突破し、2023年6月5日現在では217ドル近辺を推移しています。

なお、同社株式の上場初値は19ドルでした。その後、2020年に1対5の株式分割を行い、さらに2022年に1対3の株式分割を実施しています。つまり、上場当時に1株購入して保有し続けていれば、現在は15株を持っていることになります。直近のテスラ株は217ドルですので、当初投資した19ドルは3,255ドル(217ドル×15株)になっている計算になります。倍率にすると、171倍超。つまり、上場当初に100万円分投資していれば、現在は1億7,100円以上に。夢がありますよね。

世界の時価総額ランキング上位は、サウジアラビアのサウジアラムコや台湾の台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング以外は米国企業が占めています。企業の時価総額は株価×発行済株式数で計算できます。時価総額が大きいということは、企業の価値が高いという評価の表れです。企業価値が高ければ、経営は安定し、資金調達がしやすくなる傾向が強くなります。

2022年末時点の時価総額の世界ナンバーワンは、アップルの約2.07兆ドルですこれを1ドル=130円で換算すると269兆1,000億円になります。同時期の日本の時価総額トップはトヨタ自動車の29兆5,790億円ですので、アップルの時価総額はトヨタ自動車の約9倍となります。

このように急成長企業や、規模の大きなグローバル企業がたくさん上場していることも米国株投資の大きな魅力です。
 

高配当銘柄がゴロゴロ。50年以上連続増配の会社も

一方、配当など株主還元に積極的なことも米国株の大きな魅力です。日本の企業は年に1回、もしくは2回の配当が一般的ですが、米国企業の多くは四半期ごと(年4回)に配当を行っています。そのうえ、配当利回りが年5%を超えるという高配当企業もたくさん存在しています。

加えて、米国企業には連続して増配を続けている企業も多くあります。「S&P500配当貴族指数」といって、過去25年間連続して毎年増配している優良大型株を対象にした指数もあります。なかには50年、60年という長期間にわたって増配を継続している企業も存在しています。

米国企業は「自社株買い」にも積極的です。日本の企業では年間で総計8兆円程度の自社株買いが行われていますが、米国企業では年間で総計90兆円程度の自社株買いが行われており、日本企業の10倍以上の自社株買いが実施されています。自社株買いは発行済み株数が減少することで1株当たり利益が増えるため、株価の上昇要因となります。

そして、投資初心者にとってありがたいのは、米国株は日本株に比べて少額資金で投資できるということ。原則、日本株は100株(1単元)が売買の基本となっていますが、米国株は1株から売買することができます。

たとえば、トヨタ自動車の2023年5月31日終値は1908円でした。トヨタ自動車株を購入しようとすれば100株の購入が必要なので、その資金は19万800円となります。でも、テスラ株であれば1株を203.93ドルで購入できます。5月31日の為替水準は1ドル=約139円なので、約2万8,500円で購入することができるというわけです。

このように米国株投資には、日本株投資にはない魅力がたくさんあります。今では、日本の個人投資家でも手軽に米国株投資ができるので、資産運用の一部に米国株を加えてみてはいかがでしょうか?
 

記事作成日:2023年6月5日
 

公開日:2023.6.4

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