対話型AI(人工知能)である「ChatGPT」のブームなどで、「AI」は株式市場で最も注目されるテーマとなっています。
年初からすでに3倍超の水準にまで上昇している銘柄もあり今後はAI関連銘柄が「理想買い」から実績を伴なった「現実買い」の段階に移行していく可能性が高そうです。
今回は、AI市場を賑わす銘柄の中から7つご紹介します。
エヌビディア(NVDA)
米国の大手半導体メーカー。AIに使われる画像処理半導体(GPU)を手掛け、同分野向けでの世界シェアは約8割と推定されている。一部調査会社によると、AI向け半導体の市場規模は、2028年には2021年比で12倍の水準にまで急拡大すると予測されている。台湾TSMC社と提携し、生成AI向け専用半導体を年内に投入予定。株価は年初からすでに3倍超の水準まで上昇。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)
米半導体大手の一角。中央演算処理装置(CPU)で約2割のシェアと推定されている。2023年6月に最新のデータセンター向けAI半導体「MI300」の詳細を発表、年内には生産を増強していく計画。AI向け半導体で圧倒的存在であるエヌビディアを追撃する存在に。
マイクロソフト(MSFT)
「Windows」や「Office」で躍進した米大手AI企業。「Chat GPT」を開発したオープンAIと2019年に提携、2023年1月には今後数年間にわたり数十億ドルを追加投資する計画を表明。2月には「ChatGPT」の基盤技術を組み込んだ検索エンジン「Bing」の新バージョン発表。
アルファベット(GOOGL)
検索サイト「Google」を運営し、世界トップのアクセス数を誇る。2023年4月には人工知能(AI)研究部門「グーグル・ブレイン」と傘下AI企業「ディープマインド」の統合を発表、5月には検索エンジンに生成AIを組み込む計画を表明している。膨大な検索データが強みに。
アドバンテスト(6857)
国内半導体製造装置大手の一角で検査装置に強み。画像処理半導体(GPU)向けの試験装置ではほぼ独占に近い状況にあり、エヌビディアとも創業時から取引。エヌビディア製品の引き合い増によるメリットが大きいほか、AI半導体の独自開発企業増加などでも恩恵期待。
Appier Group(4180)
マーケティング分野において、AIを活用したサービスを提供。2021年5月には、アジアのBotBonnie社を買収し、会話型マーケティングの分野に参入。2023年4月には、生成AIを法人向けマーケティングソリューションへ搭載完了。国内では数少ないピュアなAI関連企業。
ソフトバンクグループ(9984)
ソフトバンクやZホールディングスなどを傘下に置く持株会社。運営する「ビジョンファンド」の投資先は438件(2023年6月時点)で、AI関連企業も多い。英半導体設計会社の傘下企業アームHDが9月に米ナスダックへ新規公開予定。AI半導体基盤強化へエヌビディアなどが出資検討。
記事作成日:2023年9月12日