高配当!株主優待!JFEホールディングス、日本製鉄のポイント

高配当!株主優待!JFEホールディングス、日本製鉄のポイント

目次

JFEホールディングス(5411)

日本製鉄(5401)

まとめ

高配当!株主優待!JFEホールディングス、日本製鉄のポイント

 

今回は日本を代表する鉄鋼メーカーの「JFEホールディングス」と「日本製鉄」について解説していこうと思います。「JFEホールディングス」は増配が発表されましたが、タイミングによっては利回り6%を狙える銘柄でした。また「日本製鉄」はUSスチールとの統合計画が発表されており、今後の動向に注目が集まっています。ぜひ今回の記事を参考にしていただければと思います。

 

JFEホールディングス(5411)

株式会社JFEホールディングスは、鉄鋼メーカーのJFEスチール、JFEエンジニアリング、JFE商事を傘下に持つ持株会社です。2002年に川崎製鉄と日本鋼管が合併して設立され、鉄鋼製品をはじめ、鉄鋼原料、非鉄金属、化学品、燃料、資機材、船舶、食品、エレクトロニクスなど幅広い分野で事業を行っています。

 

高度な技術力とグローバルな競争力を持ち、環境技術や高付加価値品の提供にも力を入れており、JFEスチールは、自動車の高級鋼材などで高い輸出比率を持ち、JFEエンジニアリングは国内インフラ事業の豊富な実績広範な事業領域強みとしています。また、JFE商事は鉄関連の商売を幅広く担い、原材料から製品加工、販売、流通に至るまで一貫して行っている企業です。

 

JFEホールディングスの2024年1月現在の株価は、約2,300円となっています。前期の同時期は1,500円台で推移していましたが、年間を通して株価が上がっています

 

通期の最終売上高目標は前期より約912億円高い5.3兆円ですが、経常利益の進捗率は第2四半期で58%と例年の63.7%より下回っている状況です。

 

JFEホールディングスの株主優待

株主優待がもらえる権利確定月3月の年1回になっています。100株以上を保有している場合、保有数に関わらずJFEグループの工場見学会に参加できる権利が贈呈されます。応募者多数の場合は、抽選となりオンライン見学会も実施される内容になっています。

 

 

JFEホールディングスの利回り

配当3月と9月の年2回実施され、前期の年間配当は80円となっていました。そして今期の年間配当100円が見込まれ増配の予定となります。

 

例えば1株2,300円で100株購入した場合、投資金額は約23万円が必要となり、年間で受け取れる配当金は10,000円になるので、配当金利回り約4.3%となります。また株主優待を含めた総利回りは、見学会の特典のため割愛させてもらいます。

 

JFEホールディングスの配当はなぜ高い?

JFEホールディングスの今期の年間配当は1株あたり80円から100円へと25%増加しました。この増配の背景には、配当性向を連結ベースで30%程度と定めており、2024年3月期の業績予想が前期比で「増収・増益」となっていることから、この増配が決定されました。

 

この発表を受け株価は上がった形になりますが、発表当時では6%を超える利回りとなっていました。

 

日本製鉄(5401)

日本製鉄株式会社は日本最大手の鉄鋼メーカーで、世界でもトップクラスの企業です。鉄鋼事業を中心にエンジニアリング、ケミカル&マテリアル、システムソリューションの4つの事業分野を展開し、国内は第1位世界では第3位の生産量を誇り、年間の粗鋼生産量は4,920万トンに達します。日本国内および世界15カ国以上に製造拠点を展開し、鉄道用車輪・車軸、鉄道車両用部品、自動車用鍛造クランクシャフトを主力製品としています。

 

2012年に新日本製鉄と住友金属工業が合併し、2019年に社名を「日本製鉄」に変更しました。常識を覆す技術力世界最高レベルの高強度鋼板ハイテン」をはじめ、外側は強く内側は柔らかいといった相反する性能を両立させる技術を有しています。

 

また、カーボンニュートラル実現に向けた研究開発にも力を入れており、グローバルな生産体制を通じて海外市場への投資と成長を続けている会社です。

日本製鉄の2024年1月現在の株価は、約3,400円となっています。前期の同時期は2,300円台で推移していましたが、昨年2月頃より株価が上昇してきました。

 

通期の最終売上高目標は前期より約1兆円多い9兆円です。第2四半期では通期の最終利益を従来予想の4,000億円から4,200億円に上方修正しています。ただし下期の最終利益は1,197億円と前年同期と比べて60%以上落ち込む見込みとなっています。

 

日本製鉄の株主優待

株主優待は変更される可能性がありますが、2024年1月現在、権利確定月3月と9月の年2回です。3月の場合は、1,000株以上保有する株主に対して、工場見学会と経営概況説明会への招待がされます。

 

5,000株以上保有している株主に対しては、鹿島アントラーズ 観戦招待や演奏会への招待が行われます。いずれも抽選となっていますのでご注意ください。

 

 

日本製鉄の利回り

配当3月と9月の年2回実施され、前期の年間配当は180円となっていました。そして今期は30円低い年間配当150円の予定となっています。実施されれば残念ながら減配となります。

 

例えば1株3,400円で100株購入した場合、投資資金は約34万円ほど必要となり、年間で受け取れる配当金は15,000円になります。配当金だけの利回り約4.4%となっています。また株主優待を含めた総利回りは算出ができないため、割愛させていただきます。

 

日本製鉄はなぜ買収するのか?その目的と影響について

日本製鉄がアメリカの有名鉄鋼メーカー、USスチールを約2兆円で買収する計画を2023年12月18日に発表しました。日本製鉄にとっては最大規模の買収で、実現すれば現在世界第4位の鉄鋼生産量を持つ日本製鉄は、USスチールとの統合により世界第3位に上昇する可能性が出ています。

 

しかしながら、世界の鉄鋼業界は中国の大手企業が主導しており、日本製鉄の挑戦は簡単ではありません。

 

中国の鉄鋼生産量は日本の10倍以上であり、日本製鉄は特にインドやアメリカへ注力せざるおえない状況です。日本国内だけでは鉄鋼事業の成長が難しいため、海外での拡大は欠かせず、今回のUSスチールの買収はその一環として行われることとなりました。過去にも合併と買収を繰り返してきている日本製鉄がグローバルな競争でより強い地位を築くための戦略的なステップと言えるかと思います。

 

ただしUSスチールの対米外国投資委員会による買収審査は1年はかかる見込みなので、今後の動向が気になるところです。

 

まとめ

今回は日本を代表する鉄鋼メーカーについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?「JFEホールディングス」と「日本製鉄」の売上高の単位が「億」ではなく「」になります。その分、世界的な景気先行き不透明感による鉄鋼需要の伸び悩みや、中国や韓国との競争激化影響を受けやすい業態です。

 

両銘柄とも高い配当利回りを維持しながら、買収や合併など中長期的な戦略も盤石な内容になっていますので、検討してみてはいかがでしょうか?

 

記事作成日:2024年3月4日

(DZHフィナンシャルリサーチ)

公開日:2024.3.21

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