【注目ファンドを深掘り】
eMAXIS最適化バランス(マイディフェンダー)
皆さま、こんにちは。PayPay証券オウンドメディア「資産運用の1st STEP」編集長の臼田琢美です。「注目ファンドを深掘り」このシリーズでは、当社取扱投資信託の中から1本をピックアップしてご紹介していきます。投信選びの参考にしていただければ幸いです。
ファンド概要
eMAXIS最適化バランスシリーズの一つ。目標リスク水準は、マイストライカー20%、マイフォワード16%、マイミッドフィルダー12%、マイディフェンダー9%、マイゴールキーパー6%。シリーズの中では比較的安定志向のバランスファンドです。
昨今の株式市場の上昇で、株式ファンドのパフォーマンスが高く、中でも米国の株価指数であるS&P500に連動するファンドや、全世界株式に投資するオルカン(オール・カントリー)と呼ばれるファンドが大人気です。
一方で、
「そこまで大きなリスクを取っての投資は怖い」
「さすがに株もそろそろ下がるかもしれない」
「大きく増えなくても良いので落ち着いた運用がしたい」
という考え方やニーズを持つ方もいらっしゃいます。
どうしても派手な好成績を残しているファンドに目が行きますし人気になりますので、この手の安定志向のバランスファンドは正直、残高も多くはありません。
しかし、「損をするのはイヤだ、怖い」と尻込みしている多くの人に、「実は、ちょうど良い塩梅のファンドもあるんですよ」と紹介したいのがこのファンドです。
月次レポートから
ファンドの資産構成比率は、債券に55.7%、株式に33.3%、REITに7.9%、その他に3.2%。債券中心ながらもその他も4割超ありミドルリスク・ミドルリターンを狙った配分です。対象インデックスファンドを組み合わせて運用されています。
投資対象も国別でも通貨別でも日本が過半を超えており、為替の影響も海外中心のファンドに比べて少なめです。
騰落率も2016年の設定以来、バランスファンドらしく着実に上昇しており好感が持てます。
資産構成比率
国内債券:34.8%、先進国債券:17.9%、新興国債券:3.0%、
国内株式:13.0%、先進国株式:17.3%、新興国株式:3.0%、
国内REIT:3.9%、先進国REIT:4.0%、
その他:3.2%
対象インデックス
最適化バランス(9%)指数(以下のファンドを参照して算出)
eMAXIS TOPIXインデックス、eMAXIS 先進国株式インデックス、eMAXIS 新興国株式インデックス、eMAXIS 国内債券インデックス、eMAXIS 先進国債券インデックス、eMAXIS 新興国債券インデックス、eMAXIS 国内リートインデックス、eMAXIS 先進国リートインデックス
※最適化バランス指数は、イボットソン・アソシエイツ・ジャパンがeMAXISシリーズのファンドを参照して算出する指数です。目標リスク水準別の指数は、eMAXISシリーズにおける各ファンドの対象インデックスの長期間にわたるデータを用いて期待収益率、リスク(標準偏差)等をそれぞれ推計した上で最適化(目標リスク水準に対してリターンが最大化される)を行い決定される資産クラス別比率に応じて、eMAXISシリーズのファンドの基準価額(分配金再投資)の騰落率を乗じることで算出されます。
通貨別比率
日本円:54.8%、米ドル:24.8%、ユーロ:7.6%、中国元:1.9%、英ポンド:1.9%、カナダドル:1.0%、豪ドル:0.9%、香港ドル:0.7%、メキシコペソ:0.5%、インドルピー:0.5%
騰落率
| 1ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 設定来 |
当ファンド | 2.0% | 7.2% | 4.2% | 13.4% | 20.8% | 44.8% |
ベンチマーク | 2.0% | 7.3% | 4.3% | 13.6% | 21.2% | 45.7% |
※データは2024年1月31日時点
ハイリターン狙いがすべてではない
eMAXIS最適化バランスシリーズの目論見書には、参考として、各ファンドの目標リスク水準(標準偏差)とリスク・リターン特性のイメージなどが記載されています。
「公的年金相当」とは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオ(2022年12月末)のリスク水準とのこと。
つまりこの eMAXIS最適化バランス(マイディフェンダー)は、公的年金の基本ポートフォリオと同程度のリスクリターンを目指して運用されているファンドということです。
投資信託を見る過去の各種指標やレーティングなどを見ても、安定的で高評価のファンドと言えそうです。
新しいNISAで資産運用をはじめようと思っている人などは、必ずしもハイリスクハイリターンで投資をしたい人ばかりではないでしょう。また、資産運用の全てで大きな利益を目指さなければいけないわけでもありません。
投資信託は様々なタイプのファンドがあり、それぞれのニーズに合わせて利用できることも大きなメリットです。「もっとも儲かりそう」なものは、その分だけリスクも高くなります。マーケットや資産運用は「良いときもあれば悪いときもある」のが常ですから、こういったバランスのファンドも充分に利用する価値はあります。
※詳細な商品性は目論見書をご覧ください
記事作成日:2024年2月19日