25年以上連続増配！「配当貴族」関連の米国株10選

「配当貴族」とは、25年以上連続増配している米国株のことです。S&Pグローバル社が2005年から「S&P 500配当貴族指数」を算出しています。また、この指数に連動する「米国株式配当貴族（年4回決算型）」などの投資信託もあります。

S&Pグローバルによると、20年前の2005年11月にS&P 500配当貴族指数に100ドル投資し、配当金が再投資されたと仮定すると、2025年8月には566.75ドルに成長していたとのことです。

また、配当金を再投資せずに受け取り続けたとしても、その累積配当額は102.37ドルに達し、当初の投資元本（100ドル）を上回ったとのことです。

このように、連続増配企業は長期投資に適した銘柄と言えそうです。そこで今回はS&P 500配当貴族指数に採用されている主な米国株をご紹介します。予想配当利回りは2025年12月5日現在。

生活必需品・飲食

インフレ局面での価格転嫁力（値上げ力）を持つ強いブランド企業が揃っています。

プロクター・アンド・ギャンブル＜PG＞

「アリエール」などの日用品で世界シェアNo.1。もうすぐ増配70年に届く、配当貴族の筆頭格です。

連続増配：69年｜予想配当利回り：2.99%

コカ・コーラ＜KO＞

バフェット氏も愛する飲料の絶対王者。世界中に広がる販売網が強みです。

連続増配：63年｜予想配当利回り：2.9%

ペプシコ＜PEP＞

飲料とスナック菓子（レイズなど）の二刀流で安定成長。コカ・コーラと並ぶ定番銘柄です。

連続増配：53年｜予想配当利回り：3.87%

ウォルマート＜WMT＞

世界最大のスーパーマーケット。「毎日安売り」で消費者の支持を集め、50年以上増配を続けています。

連続増配：52年｜予想配当利回り：0.81%

マクドナルド＜MCD＞

外食産業のグローバルスタンダード。フランチャイズビジネスによる安定収益が魅力です。

連続増配：49年｜予想配当利回り：2.3%

ヘルスケア

景気後退局面でも需要が落ちにくい、安定感の高い業種です。

ジョンソン・エンド・ジョンソン＜JNJ＞

60年以上増配を続ける「配当王」。医薬品と医療機器で世界トップクラスの安定性を誇ります。

連続増配：63年｜予想配当利回り：2.57%

アッヴィ＜ABBV＞

世界的なバイオ医薬品企業。高い収益力と成長性を併せ持ち、ファンド内でも高い組入比率を維持しています。

連続増配：53年｜予想配当利回り：2.87%

アボット・ラボラトリーズ＜ABT＞

医療機器や診断薬、栄養剤などを幅広く展開。100年以上の歴史を持つヘルスケアの巨人です。

連続増配：53年（アボット時代を含む）｜予想配当利回り：1.9%

インフラ・ハイテク

景気に左右されながらも、圧倒的な業界地位で増配を続ける「実力派」たちです。

キャタピラー＜CAT＞

世界最大の建設機械メーカー。インフラ需要を取り込み、30年以上増配を継続。ファンドの組入上位常連です。

連続増配：32年｜予想配当利回り：0.96%

インターナショナル・ビジネス・マシーンズ＜IBM＞

AIとクラウドに注力するITの老舗。ハイテク株としては珍しく高配当で、ポートフォリオのアクセントになります。

連続増配：30年｜予想配当利回り：2.17%

記事作成日：2025年12月8日