💡この記事のポイント
✅片山財務相の発言などを受け、為替介入への警戒感から円高・ドル安が進行
✅円高は海外からの輸入コストを抑えるため、小売やエネルギー関連、食品メーカーなどに追い風
✅収益改善が期待される「円高メリット」の日本株をご紹介
🔎登場する主な銘柄
✅ニトリホールディングス、神戸物産、ワークマン、良品計画、日本航空

✅片山財務相の発言などを受け、為替介入への警戒感から円高・ドル安が進行
✅円高は海外からの輸入コストを抑えるため、小売やエネルギー関連、食品メーカーなどに追い風
✅収益改善が期待される「円高メリット」の日本株をご紹介
✅ニトリホールディングス、神戸物産、ワークマン、良品計画、日本航空
ニトリホールディングス<9843>
神戸物産<3038>
ワークマン<7564>
良品計画<7453>
FOOD&LIFE COMPANIES<3563>
日本航空<9201>
東京瓦斯<9531>
日清食品ホールディングス<2897>
2025年12月23日、東京外国為替市場では円相場が一時1ドル=155円台まで上昇するなど、円高・ドル安の動きが強まりました。片山さつき財務相が閣議後の記者会見で、足元の円安動向を「投機的と言っていい」と述べ、「行き過ぎた動きには対応をとる」「私はフリーハンドだ」と強くけん制したことがきっかけのようです。
前週の日銀による金融政策決定会合後の利上げ決定や、長期金利(新発10年物国債利回り)が一時2.1%とおよそ27年ぶりの高水準を付けたこともあり、市場では日米の金利差縮小や政府・日銀による為替介入への警戒感が一段と高まっています。
一般的に、円高が進むと輸出企業の採算は悪化する一方で、海外から原材料や製品を輸入している企業にとっては、仕入れコストの減少という大きなメリットが生まれます。ただし、円高メリットは「すぐに利益に反映される」とは限りません。企業は為替予約(将来の為替レートを固定する取引)でコストを平準化している場合も多く、効果が出るまでにタイムラグがある点は押さえておきたいところです。
物価高への対策が注目されるなか、今回は円高が業績の追い風になりやすい日本株8銘柄をご紹介します。
家具・インテリア製造小売の国内最大手です。同社は製品の多くを海外で生産し日本へ輸入しているため、円高は直接的な輸入コストの低減につながります。これまでの円安局面では為替予約などで対応してきましたが、本格的な円高進行は利益率の改善に大きく寄与すると期待されています。
「業務スーパー」を全国展開する企業です。世界各地から直輸入した食材やオリジナル商品を扱っており、円高は輸入食材の仕入れ負担を抑えやすい面がありそうです。生活防衛意識が高まるなか、低価格を維持しつつ収益性を高められる点が注目されそうです。
作業服からアウトドアウェアまで幅広く手がける企業です。自社開発製品(プライベートブランド)は海外工場で生産する商品もあるため、円高は仕入れコストの引き下げ要因となります。原材料価格の高騰が続くなか、円高を味方に「高機能・低価格」を維持できるかどうかがポイントになりそうです。
「無印良品」を展開する企業です。調達・生産のグローバル化が進んでいるため、為替が原価や利益率に影響しやすく、円高はコスト抑制にプラスとなると言われています。また、同社は海外店舗数も多いため、為替変動が全体的な収益構造にどのような影響を与えるか、投資家からの関心も高いようです。
回転寿司「スシロー」などを運営する国内最大手です。寿司ネタに使用する水産物を海外市場から調達しているため、円安による輸入コスト増がこれまでの重荷となっていました。円高が進むことで調達コストが下がれば、収益性の向上が期待できそうです。
国内航空大手の一角です。航空会社は機体の燃料である航空燃油を購入するため、円高は燃油コストの減少に直結します。また、円高によって日本人の海外旅行の負担感が和らげば、海外旅行需要(アウトバウンド)の回復を後押しする可能性もありそうです。
都市ガス最大手の企業です。発電やガスの原料となる液化天然ガス(LNG)を海外から輸入しているため、円高は原料費の支払い負担を軽減させます。エネルギー価格の安定は企業業績だけでなく、家計の光熱費負担の軽減にもつながるため、社会的にも意義のあるメリットといえそうです。
カップヌードルでおなじみの即席麺最大手です。即席麺の主原料である小麦粉やパーム油などは海外からの輸入に頼っている部分が多く、円高は原材料の調達コスト抑制に寄与します。世界的な食品需要が根強いなか、コスト面での恩恵は業績の安定感を高める要因となりそうです。
記事作成日:2025年12月23日
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