50代以上の方からは、「資産運用を始めるのは、もう遅い?」と悩む声も聞かれます。
いえいえ、そんなことはありません。人生100年時代ですので、50代の方はまだまだたっぷり40年ほどの時間があると考えておいたほうがいいでしょう。
最近は物価高が続いていて、もし全資産を預貯金で持っていれば、物価上昇によって相対的に資産の価値が目減りしてしまう恐れがあります。資産の一部を運用することは大切です。
今回は、50代以上の投資初心者の方が投資信託で資産運用をはじめる場合のポイントと参考ファンドを紹介します。
一度に買わず投資信託を分けて購入したり、つみたて投資から
50代以上になると、まとまった預貯金がある方も多いでしょう。
しかし、初心者の方がまとめて一度に投資するのは危険です。自分に合っていない金融商品を選んでしまったり、良くない銘柄を買ってしまったり、タイミングを間違えて高値掴みをしてしまったり。初心者に失敗はつきものですから、まとめて一度にはやらず少しずつ様子を見ながら経験を積んでいきましょう。
やはり、年代に関わらず初心者の方がはじめるなら金融商品は投資信託を利用することをおすすめします。少額からでも利用でき、幅広いラインアップがあり、分散投資されていて、ご自身の目的に合ったファンドが選びやすいからです。
まとまった資金があっても、一度に買わず何度かに分けて購入していきましょう。不安がある場合は、毎月数万円のつみたて投資からはじめてみるのも良いでしょう。NISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」を利用してタイミングを分散する価値を学ぶのも悪くないはずです。NISAなら売買益や分配金への税金がかからないのも大きなメリットです。
まとまった預貯金があっても、まずはタイミングを分けていくつか目的に合った投資信託を買ってみましょう。NISAで購入すれば、利益が出ても20.315%の税金がかからない大きなメリットもあります。
バランスよく?株式だけ?自分に合った投資信託を選ぼう
50代以降ではじめて投資をする際に、「失敗したら怖い」という思いがある方も多いのでは?
投資先が株式のみの場合は値動きが大きくなるため、そんな方は少しハラハラするかもしれません。それなら、株式だけでなく債券やリート(不動産投資信託)など複数の資産を組み合わせた「バランス型」の投資信託を選ぶのも一案。株式のみで運用するタイプの投資信託に比べると、値動きが少し抑えられます。
ただし、株式型の投資信託ほどではありませんが、バランス型でも株式やリートの割合が高いと値動きは大きくなりやすいです。逆に債券の割合が高いと値動きは緩やかになりやすいので、バランス型を選ぶときは資産配分も確認して自分に合ったものを選びましょう。
一方で、「つみたてなら、多少値動きがあっても大丈夫」だと考える方は、株式型中心でも良いでしょう。
いずれの場合でも、数年くらいで判断せず、10年以上長くつみたてを続けることを前提に考えましょう。
それでは、50代以降ではじめて投資をする人に向けて、PayPay証券のNISA「つみたて投資枠」で購入できる投資信託の例をご紹介します。
参考ファンド3選
つみたてバランスファンド
たわらノーロード バランス(8資産均等型)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
※詳細な商品性は目論見書をご覧ください
記事作成日:2024年5月21日
ファイナンシャルプランナー
西山美紀
出版社勤務後、2005年に独立し、FP資格を取得。生き方、マネーなどをテーマに、単に貯蓄額を増やすのではなく、日々にうるおいをもたらすお金の使い方・貯め方・増やし方を女性誌やWEBで発信。監修・講演等も。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)等。