投資というと、大きなお金が必要だと思いがちですよね。でも、今の時代は月100円や1,000円、1万円などの少額からでもつみたて投資ができるようになりました。
でも、少額の投資で本当にお金が増えるのでしょうか。今回は、シミュレーションをしてみたいと思います。
月1,000円のつみたて投資で約83万円
毎月など定期的に一定額でコツコツ投資していくことを「つみたて投資」と言います。値動きがある商品を買っていくため、一時的には増えたり減ったりします。しかし長期間続けていけば、値段が安い時にたくさん買い、値段が高いときには少しだけ買うことで、平均購入価格を抑える「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。
金利が決まっている預金とは異なり、投資の場合は、どれくらい増えるかという予測はできません。そこで仮に、年利1%、5%、10%の3つのケースで、月1,000円と5,000円でつみたて投資をした場合の増え方をシミュレーションしてみましょう(いずれも税引き前)。
上記はあくまでシミュレーションですが、月1,000円でも例えば年利5%なら20年間で元本24万円が約41万円に、30年間で元本36万円が約83万円に増える計算だとわかります。
月5,000円なら、年利5%の場合、30年間で約416万円になります。とても運用がうまくいき、年利10%だったとしたら約1,130万円もの大きなお金になりますね。
「少額だと、投資をしてもあまり増えないかな…」と思っていた人も、意外に増えることに驚いたのでは?
できるだけ長く続けることが大事
年利が高く、つみたて投資期間が長いとお金が増えることがわかりました。年利は事前に何パーセントになるかはわかりませんが、投資期間は自分でコントロールできます。
投資期間が長いと、元本に加えて投資によって増えたお金も一緒に運用され、利益が利益を生む“複利”の効果が得られます。つみたて投資を始めたら、5年、10年、20年とできるだけ長く続けるのがよいでしょう。
ただし、値動きがあるものに投資をするので、一時的に資産が減る場合があることを心得ておきましょう。また投資は増えたり減ったりするため、使う予定のない“余裕資金”で行いましょう。
つみたて投資は長期運用が前提となるので、成長期待の高い株式のみが投資対象のファンドを購入していってもいいですが、値動きを抑えて安定性もほしいという人はバランス型ファンドも検討してみるといいでしょう。
参考ファンド3本
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
のむラップ・ファンド(普通型)
DCニッセイワールドセレクトファンド(株式重視型)
※詳細な商品性は目論見書をご覧ください
記事作成日:2024年7月1日
ファイナンシャルプランナー
西山美紀
出版社勤務後、2005年に独立し、FP資格を取得。生き方、マネーなどをテーマに、単に貯蓄額を増やすのではなく、日々にうるおいをもたらすお金の使い方・貯め方・増やし方を女性誌やWEBで発信。監修・講演等も。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)等。