ボーナスで資産運用!
夏のボーナスシーズンがやってきました!金融機関のボーナスキャンペーンでは預金金利が大幅にアップしている他、2024年は新しいNISA(少額投資非課税制度)も始まったことで投資を始めてみようかと考えている人もいることでしょう。すでにボーナスを受け取った人も、これから受け取る人も、どの金融商品で資産運用しようかと悩んでいる人もいるのでは?
そこで今回は、資産運用が追い風になりそうな日本株を3銘柄ご紹介します。
ソニーグループ<6758>
企業紹介
AV機器大手。映画やゲーム、音楽の他、金融事業を展開。近年はモビリティ事業で注目を集める。
注目ポイント
ソニーと言えば、映画やゲーム、音楽事業が有名ですが、「ソニーフィナンシャルグループ」では金融事業を展開しています。「ソニー生命」や「ソニー損保」の他、インターネット銀行の「ソニー銀行」を展開しています。
多くのネット銀行では、金利上昇を受けて円定期のボーナスキャンペーンを行っています。年0.3%前後の特別金利を提供している金融機関が多いようで、「ソニー銀行」でもボーナスキャンペーンを実施しています。
株主還元策は、配当金と株主優待を実施しています。今期の配当金は100円を予定していて、8年連続増配銘柄です。増配開始前の2017年から比べると、配当金は5倍に増えています。予想配当利回りは0.76%です(24/06/12現在)。
株主優待は、3月末を基準に100株以上を保有している株主に、自社製品が割引される電子クーポンを発行しています。「AV商品割引クーポン15%オフ」と「VAIO本体クーポン5%オフ」の2種類あります。公式オンラインショップと直営店舗のどちらでも利用でき、それぞれ5回利用できます。ソニー好きにはうれしい優待でしょう。
株価動向
株価は2024年1月に14,915円の高値をつけた後、5月には11,535円まで下落しましたが、ここ数年は13,000円を挟んで行ったり来たりする動きが続いています。株価は近年1万円を超えて推移していますが、9月30日を基準日として1株を5株にする株式分割を行う予定です。2,000円台あたりまで株価が引き下げられるので、流動性がさらに高まる可能性が高いでしょう。
ウェルスナビ<7342>
企業紹介
資産運用を全自動化したロボアドバイザー(ロボアド)サービス「WealthNavi」の開発や提供を行う。
注目ポイント
「WealthNavi」は、世界の株式や債券等の金融商品に分散して、自動で投資を行うことができます。2024年から新しいNISAが始まったことから多くの金融機関でのサービス提供が拡大していて、預かり資産は1兆2,000億円を突破しています。
なお、株式市場に新規上場してからまだ数年ということや、2022年12月期に黒字に転換して間もないこともあり、いまだ無配の状況が続いています。
株価動向
株価は2021年5月に4,740円まで上昇しましたが、以降は長く株価の下落が続いて、2023年10月には996円まで下落しました。その後は株価が上昇し始め、業績も堅調に推移し始めたことから2月には2,500円まで上昇しました。しかし、2024年12月期の業績が非開示で不安感もあるためか、5月には1,080円まで下落し、足もとは1,300円台まで反発しています。
三井住友フィナンシャルグループ<8316>
企業紹介
三井住友銀行をはじめ、SMBC日興証券、三井住友カード等を傘下に抱える。3大金融グループの一角。
注目ポイント
近年、銀行機能とクレジットカード機能、ポイントサービスが一体化したモバイル総合金融サービス「Oliveアカウント」を提供しています。
Oliveアカウントでは、「Oliveフレキシブルペイ」というキャッシュレス決済に便利なマルチナンバーレスカードが発行されます。銀行サービスとクレジットカード、デビッドカード、ポイントサービス管理、資産運用等のサービスを利用できるようになり、一体化することで各種特典も受けられる便利なサービスです。開始から1年でアカウント開設は200万件を突破し、20代以下の若年層を中心に利用者が増加中です。2027年度には1,200万アカウントの獲得を目指しています。
株主還元策として配当金を実施しています。今期の配当金は330円を予定していて、4年連続増配となります。予想配当利回りは3.24%です(24/06/12現在)。同社は累進的配当を掲げており、配当は増配か維持に限定し減配はしない方針なので、今後も受け取れる配当金が増えていきそうです。
株価動向
金利上昇の思惑から、株価は2022年後半から上昇が続いています。2024年に入ってからは長期金利の上昇とともに株価も値上がりが続いていて、7,000円台から1万円台まで上昇しています。
記事作成日:2024年6月12日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。