円安でも海外旅行を楽しみたい!
歴史的な円安や物価高の懸念はあるものの、夏休みを間近に控え海外旅行を計画している方もいるのではないでしょうか?最近は、航空券も宿泊も観光もセットのツアー旅行だけでなく、それらを自分で手配して楽しめる個人旅行から、いわゆる民泊まで、様々なスタイルの旅行が身近なものになりました。
それぞれのニーズに合わせてリッチな旅もリーズナブルな旅も選択できる時代ですね。
そこで今回は、海外旅行関連の日米株3銘柄をご紹介します。
エアビーアンドビー<ABNB>
企業紹介
一軒家やマンション、別荘等、様々な宿泊施設のオンライン予約サービスを世界各国で展開。
注目ポイント
世界各国にいるホストが一軒家やマンション、別荘、ツリーハウス等の魅力ある様々な宿泊施設を提供し、利用者はウェブサイトやモバイルアプリ等で宿泊先を探して利用します。一般的なホテルとは異なる宿泊施設が魅力となっていて、日本ではいわゆる民泊と呼ばれるサービスになります。
コロナ禍の収束後は自由に行動できるようになったことから業績への期待が高まるものの、物価上昇による節約志向の高まりから、旅行需要が減退しないかには注意が必要でしょう。
株価動向
株価は今年1月以降、好調な業績への期待が高まって上昇基調が続きました。3月21日に170.10ドルの高値をつけた後は、160ドルを挟んでもみ合う動きが続きました。
2024年度第一四半期の業績は営業黒字に転換したものの、第二四半期の売上高見通しが予想を下回ったため、物足りないと判断されたようで株価は急落し5月23日には140.82ドルまで下落しました。その後は150ドルを挟んでの推移が続いています。
堅調なS&P500などの米国の株価指数と比べると、まだ出遅れていると言えそうです。
エイチ・アイ・エス<9603>
企業紹介
格安航空券最大手。海外旅行や個人旅行が中心。
注目ポイント
格安航空券を中心に、国内外の個人旅行を中心に取り扱っています。近年は国内外のホテル事業にも注力していて、最先端のロボットが働く「変なホテル」も展開しています。
株主優待は、4月末と10月末を基準に、100株以上を保有している株主には2,000円相当、500株以上を保有している株主には4,000円相当、1,000株以上を保有している株主には6,000円相当という風に、旅行割引券等を送付しています。
また、業績の改善に伴って5期ぶりの復配を予定していて、今期の配当金は10円、予想配当利回りは0.63%です(24/07/16現在)。
株価動向
株価は今年に入ってから、おおむね1,600円~2,000円のレンジで動いていました。11-4月期(2四半期累計)は営業黒字に転換しましたが、2024 年 10 月期通期の連結業績予想が期待外れだったことから、株価は急落し、7月9日には1,503円まで下落しました。
その後、直近では1,600円台まで反発していますが、史上最高値を更新した日経平均などに比べると、まだまだ出遅れ傾向が強い水準です。
日本航空<9201>
企業紹介
航空会社の国内大手で、傘下にLCCのジップエア等がある。
注目ポイント
海外旅行に行く人に加え、日本を訪れる外国人観光客の増加や、ビジネス需要の回復等もあって、好調な業績が期待されています。また、近年は物価上昇のためポイ活が流行していますが、各航空会社は顧客の囲い込み戦略としてマイレージ事業に取り組んでいて、同社も積極的に取り組んでいるようです。
株主優待は、3月末と9月末を基準に、保有株数に応じた国内線が割引になる株主割引券と旅行商品割引券を配布しています。権利確定月によって株主優待の内容は異なっていて、3月の場合は100株以上の株主から、9月の場合は200株以上の株主から、株主優待を受け取れる仕組みになっています。さらに、3年連続で同一株主番号の株主は、追加の株主優待割引券を受け取れます。
2025年3月期の配当金は80円を予定していて、予想配当利回りは3.12%です(24/07/16現在)。
株価動向
株価は今年に入ってから、おおむね2,650円~2,950円のレンジで動いていました。
円安と物価高で節約志向が強く、ゴールデンウィークの旅客数もコロナ前に届かず、5月下旬からはレンジを切り下げ、6月17日安値2,441円まで下落しました。
その後は2,500円台まで持ち直しましたが、まだまだ出遅れ感の強い動きと言えそうです。
記事作成日:2024年7月17日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。