💡この記事のポイント
✅物価上昇時の生活防衛にも活用できる株主優待
✅スマートフォンの普及もあり、優待品もデジタル系が増えてきている
✅デジタル系の株主優待を実施している日本株をご紹介
✅ソフトバンク、サイバーエージェント、楽天グループ
株主優待は物価上昇時の強い味方!
国内の物価上昇が続き、生活が厳しいと感じている人も多いかもしれません。
日常生活を楽にしてくれるアイテムとしても活用できるのが株主優待です。株主優待とは、導入している企業の株主になることで、様々な品物やサービスなど優待品が受け取れる日本独自の制度のことです。
最近はスマートフォンの普及によって、日常生活にデジタル化が浸透してきており、デジタル系の優待品も増えてきています。
そこで今回は、日常生活を送る上で活用したいスマホ時代のデジタル系株主優待を行っている日本株3銘柄をご紹介します。
ソフトバンク<9434>
企業紹介
ソフトバンクグループ<9984>傘下の通信会社で、携帯・固定通信ネットワークを提供し、「ソフトバンク」や「ワイモバイル」などを展開。
注目ポイント
2024年4月に1株を10株にする株式分割と、キャッシュレス決済サービスPayPayの残高の一つ「PayPayマネーライト」を付与する株主優待制度の新設を発表しました。株式分割によって株主優待の権利を得られる100株以上への投資額がおよそ2万円程度となり、少額で株主になることができるようになりました。
PayPayマネーライトは払い出しや税金などの支払いには利用できませんが、通常のPayPay同様に加盟店での買い物の支払いなどに利用することができますので、日常生活の多くの場面で利用できることでしょう。
株主優待は3月を基準に100株以上を1年以上保有する株主に、1,000円相当の「PayPayマネーライト」を付与します。初回は2025年3月31日から2026年3月31日まで、株主名簿に3回以上連続で記載されている株主になります。
1月21日終値で100株分購入すると19,140円。これで1,000円相当の株主優待はおトクですね。
今期の配当金は8.6円を予定しており、予想配当利回りは4.49%です(25/1/21現在)。
株価動向
株価は2024年7月11日高値210.5円から8月5日安値173.9円まで下落。以降は190円を挟んで行ったり来たりする動きが長く続いています。
サイバーエージェント<4751>
企業紹介
ネット広告事業とスマホゲーム事業が2本柱。ネットテレビ局「ABEMA」をはじめ、音楽配信やゲーム事業なども展開。
注目ポイント
連結子会社がインターネットテレビ「ABEMA」を運営していますが、インターネットテレビ「ABEMA」では地上波テレビとは異なり、将棋やアニメ、ゲームなど、エッジの効いた番組が数多く放映されています。2024年11月に「ABEMAプレミアム」の価格が改定され1,080円/月になりましたが、株主優待は従来通り利用することができます。
株主優待は9月末を基準に、100株以上を保有している株主には3ヶ月分、500株以上を保有している株主には12ヶ月分の「ABEMA」プレミアム利用料無料クーポンを提供しています。
今期の配当金は17円、予想配当利回りは1.57%です(25/1/21現在)。
株価動向
株価は2024年8月安値797.5円から12月13日高値1162.5円まで上昇しました。その後は上昇一服となり、おおむね1,000円台でのもみ合いとなっています。
楽天グループ<4755>
企業紹介
ネット通販「楽天市場」を運営。通信インフラや携帯電話事業、旅行や金融など幅広く展開。
注目ポイント
同社が展開する楽天モバイルでは、動画視聴や音楽ダウンロードなどでデータ通信が増加する人のために、データ無制限で税込3,278円/月と格安の料金プランを提供しています。さらに、日常生活での大切なデータを保存するために、50GBのクラウドストレージサービスを無料で提供しています。
株主優待として2024年は12月末時点に100株以上保有の株主を対象に、「楽天モバイル」回線の音声+データ通信(30GB/月)を1年間無料で提供しました。ちなみに2023年にはデータ通信専用eSIM(30GB/月)の1年間無料提供を行っていました。
ただし、今年も同様の株主優待が提供されるかは未定であり分かりませんが、楽天モバイルで税込3,000円/月程度の内容ですので、年間で36,000円程度。1月21日終値で100株分購入すると90,160円ですから、今年も実施されればかなりおトクな株主優待なのでご紹介しました。
株価動向
株価は2024年8月安値649.6円から9月高値1,069.5円へ上昇。その後は900円を挟んでもみ合う動きが続いています。
記事作成日:2025年1月22日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。