住宅ローン「繰り上げ返済」の意外なデメリット3つ

住宅ローン「繰り上げ返済」の意外なデメリット3つ

目次

「繰り上げ返済」はメリットもあるけれど……

デメリット1 「手元のお金」がなくなってしまう

デメリット2 「住宅ローン控除」を受けたほうがお得な場合

デメリット3 “団信”による保障がなくなる、または減るから

住宅ローンを抱えている人の中には、少しでも早く完済するために「繰り上げ返済」を検討している人もいるのではないでしょうか?

繰り上げ返済には、実はメリットだけではなく、デメリットもあるんです。

住宅ローンの繰り上げ返済、失敗しないように、デメリットも理解したうえで検討しましょう!

  

「繰り上げ返済」はメリットもあるけれど……

住宅ローンの繰り上げ返済とは、「毎月の返済とは別に、まとまった金額を返済する方法」のことです。予定より早くローンが完済できます。ローン残額すべてではなく、100万円など、一部を返す「一部繰り上げ返済」を考えている人も多いでしょう。

繰り上げ返済は、ローン残高の元金を減らすことで、その元金に対して支払う利息が減るというメリットがあります。

「それなら、繰り上げ返済をしたほうがオトクでは?」と思いますよね。手元にお金があったら、どんどん繰り上げ返済をしたくなるかもしれません。

ところが、メリットばかりではなく、実はデメリットもあるのです。

  

デメリット1 「手元のお金」がなくなってしまう

例えば、100万円で繰り上げ返済を行うと、当然ですが手元にある100万円がなくなります

実は車を買い替える予定があったり、子どもの進学で学費が必要だったり、家のリフォームをする予定があったりしたら、その100万円がないと困るかもしれません。

資金が足りずに、カーローンや教育ローンを組むことになったら、もったいないことです。一般的に住宅ローンは、他のローンに比べて金利が低めの設定なので、住宅ローンより高い金利のローンに借り換えると考えれば、になります。

この先5年くらい大きなお金を使う予定がないかを考えてみてから、繰り上げ返済を検討しましょう。

  

デメリット2 「住宅ローン控除」を受けたほうがお得な場合

住宅ローン控除とは、条件を満たすことで、年末の住宅ローン残高の原則0.7%分の税金が戻る制度です。入居した年によって控除期間が変わります。お金が戻ってくるのはうれしいですよね。

この控除期間が残っている人は、繰り上げ返済はちょっと待って! 

繰り上げ返済による利息軽減額と、住宅ローン控除額を比べると、後者の方が大きいケースがあるからです。特に金利が低い時期は、住宅ローン控除のメリットの方が大きい場合があります。

事前にどちらがお得かを計算しておきましょう。住宅ローン控除期間はお金を貯めておき、終わってからまとめて繰り上げ返済する方がお得な場合があります。

  

デメリット3 “団信”による保障がなくなる、または減るから

住宅ローンを組む時、団信(団体信用生命保険)に加入します。債務者に万が一のことがあった場合、住宅ローン残高がゼロになるという保険です。

3,000万円の住宅ローンを返済中の場合、団信に加入していると、債務者に万一のことがあったとき、この3,000万円を返済する必要がなくなります(3,000万円が保険金として支払われる)。3,000万円が保証される保険に入っているイメージです。

繰り上げ返済をしてローンを完済した場合、この団信による保障もなくなるので、万一のことがあったときに「あの3,000万円、繰り上げ返済をしなければよかった……」と後悔するかもしれません。

また、一部繰り上げ返済をした場合も、団信でカバーしていた保障がその金額分減ることになります(500万円繰り上げ返済したら、500万円分の保障が減る)。

そのため、繰り上げ返済をする際には、団信による保障が減っても(またはなくなっても)大丈夫か、それとも新たに別の保険に入る必要があるかを必ず検討しましょう。

今回は、住宅ローンの繰り上げ返済のメリットのほかにも、実はデメリットがあることをお伝えしました。「わが家にとって、繰り上げ返済は本当に得かな?」を確認してから判断したいですね。

  

記事作成日:2023年9月1日

 

ファイナンシャルプランナー
西山美紀

出版社勤務後、2005年に独立し、FP資格を取得。生き方、マネーなどをテーマに、単に貯蓄額を増やすのではなく、日々にうるおいをもたらすお金の使い方・貯め方・増やし方を女性誌やWEBで発信。監修・講演等も。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)等。

公開日:2023.9.8

ライフ&マネー

シェアする
FacebookXnote

金融商品取引法に基づく表示事項

●本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等:PayPay証券株式会社 https://www.paypay-sec.co.jp
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 2883号
加入協会:日本証券業協会
指定紛争解決機関:特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
●リスク・手数料相当額等について
証券取引は、株価(価格)の変動等、為替相場の変動等、または発行者等の信用状況の悪化や、その国の政治的・経済的・社会的な環境の変化のために元本損失が生じることがあります。
お取引にあたっては、「契約締結前交付書面」等を必ずご覧いただき、
「リスク・手数料相当額等(https://www.paypay-sec.co.jp/service/cost/cost.html)」について内容を十分ご理解のうえ、ご自身の判断と責任によりお取引ください。

免責事項等
●本資料は、投資判断の参考となる情報の提供を目的とし、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はお客様ご自身の判断で行ってください。
●本資料は、信頼できると考えられる情報源に基づいて作成されたものですが、基にした情報や見解の正確性、完全性、適時性などを保証するものではありません。本資料に記載された内容は、資料作成日におけるものであり、予告なく変更する場合があります。
●本資料に基づき行った投資の結果、何らかの損害が発生した場合でも、理由の如何を問わず、PayPay証券株式会社は一切の責任を負いません。
●電子的または機械的な方法、目的の如何を問わず、無断で本資料の一部または全部の複製、転載、転送等は行わないでください。