今晩は底堅い展開か。昨日は新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことで景気減速懸念が強まったほか、NY連銀のインフレ期待が上昇したことで物価高見通しが強まったことでダウ平均が224.48ドル安(-0.51%)、S&P500が0.08%安とともに反落した一方、国内製造業への投資を1000億ドル増額すると発表したアップルが大幅に2日続伸したことなどでナスダック総合が0.35%高と2日続伸し、8営業日ぶりに終値の最高値を更新した。関税問題ではトランプ米大統領が米国に輸入される半導体に100%の関税を課すとしたが、米国内に工場を建設する企業には適用しないと発表したことなどでアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの半導体株も総じて上昇した。週初来ではダウ平均が380.06ドル高(+0.87%)、S&P500が1.63%高、ナスダック総合が2.87%高となり、そろって反発ペースとなった。
今晩はナスダック総合が最高値を更新し、高値警戒感が意識されることや、週末の取引で持ち高調整の売りが予想されることで上値の重い展開が予想される。ただ、関税問題への過度な警戒感が和らいでいることや、第2四半期決算発表が総じて良好であること、投資家の不安心理を示すVIX指数が16ポイント台と、センチメントの改善が続いていることなどで底堅い展開が期待される。
今晩は主要な米経済指標や企業決算の発表はないが、要人発言ではムサレム米セントルイス連銀総裁の講演が予定されている。(執筆:8月8日、14:00)