【新規上場】アンソロピック~急成長するAI企業がナスダック上場へ

💡この記事のポイント

✅アンソロピックが、2026年11月中旬以降に米ナスダックへ新規上場予定

✅生成AI「Claude」を開発する、急成長中のAI企業

✅PayPay証券では上場日当日より取扱いを開始し、100円からお取引可能

 

目次

アンソロピックとは

AI関連株への注目も続く

アンソロピックの上場概要

米国IPO市場の近年の概況

過去のIPO事例

IPO銘柄の注意事項

【新規上場】アンソロピック~急成長するAI企業がナスダック上場へ

生成AI「Claude(クロード)」を開発するアンソロピックが、米国のナスダック市場に上場を予定しています。

 

「ChatGPT」を開発するオープンAIと並び、世界有数の生成AI企業のIPO(Initial Public Offering/新規公開株式)として、世界の投資家から注目されていますので、その概要をご紹介します。

 

なおPayPay証券では、上場日当日からアンソロピックの取扱いを開始する予定です。100円から1円単位*1で、24時間365日*2お取引可能(システムメンテナンスの時間帯を除く)なのは、主なネット証券のうちPayPay証券だけです。また、PayPayポイントでの購入や、NISA成長投資枠でのお取引もできます。

※1 「PayPay証券ミニアプリ(PayPayアプリ内)」ではすべて100円から購入できます。「PayPay証券アプリ」では、PayPay銀行との入金連携により、100円から購入できます。

※2 アンソロピック株については、上場後の一定期間のみ、取引時間帯が変更になる場合がございますのでご了承ください。

 

 

アンソロピックとは

アンソロピックは2021年に設立された米国のAI企業です。最高経営責任者(CEO)はダリオ・アモデイ氏で、生成AI「Claude」の開発・提供を主力事業としています。

 

Claudeは、人からの質問への回答や文章作成だけでなく、プログラミング、データ分析、社内業務の効率化などにも活用されています。特に注目されているのが法人での利用です。

 

企業はアンソロピックが提供するサービスから直接Claudeを利用できるほか、アマゾン・ドット・コム<AMZN>のAWS、アルファベット<GOOGL>のGoogle Cloud、マイクロソフト<MSFT>のMicrosoft Azureなどを通じて利用することもできます。

 

売上高は前年同期の約14倍に急成長

こうした法人需要の拡大を背景に、業績も急成長しています。

 

2026年1-6月期の売上高は162億8,600万ドルと、前年同期の11億6,300万ドルから約14倍に増加しました。2026年4-6月期には売上高115億5,500万ドル、営業利益9億7,400万ドルを計上するなど、利益面にも改善がみられます。

 

一方、2026年1-6月期の最終損益は807億4,800万ドルの赤字でしたが、このうち723億8,800万ドルは転換社債などの評価額変動による会計上の損失です。営業キャッシュフローは約39億2,900万ドルのプラスとなっており、巨額の最終赤字がそのまま本業での現金流出を意味するわけではありません。2026年9月末時点では、直近12カ月にアンソロピックに100万ドル以上の売上高をもたらした顧客が1,900社を超えるなど、法人需要も拡大しています。

 

今後は、売上高の成長に加え、AI開発に必要な巨額のインフラ投資を進めながら、安定して利益やキャッシュフローを生み出せるかが注目されそうです。

 

独自の経営体制とAIならではのリスク

アンソロピックは、上場後も共同創業者7人が経営に強い影響力を持つ独自の仕組みを採用します。上場後は、共同創業者7人が当初のメンバーとなる「Founder LLC」が、特別な議決権を持つClass F株を1株保有する予定です。この株式には、一般的な株主総会の議案について、全体の50.1%の議決権が与えられます。そのため、一般株主が経営方針などに与えられる影響は限られることになります。

 

また、AI開発競争の激化や巨額の計算資源の確保、大口顧客への依存、規制強化、AIの悪用などもリスクとして挙げています。高い成長力がみられる一方、一般株主の経営への影響力が限られる点や、AI企業ならではの事業リスクも確認しておきたいところです。

 

 

AI関連株への注目も続く

株式市場では、生成AIの普及を背景にAI関連銘柄への注目が続いています。

 

たとえば、AI向け半導体で成長するエヌビディア<NVDA>の株価は、2023年10月27日終値40.5ドルから2026年10月27日終値217.94ドルと、3年間で約438%上昇しました。同様に、半導体大手のブロードコム<AVGO>は83.84ドルから342.33ドルと約308%上昇、政府や企業向けAIソフトで注目されるパランティア・テクノロジーズ<PLTR>は15.07ドルから198.73ドルと約1,219%上昇しました。

 

足元では高値から調整する場面もみられますが、少し長い期間で見ると、AIへの成長期待を背景に関連銘柄の株価は大きく上昇してきました。また、今後もAIの普及は拡大が続くことが考えられます。こうしたなか、生成AIを代表する企業の1つであるアンソロピックの上場にも、投資家の関心が集まりそうです。

※出所:QUICK

 

  

アンソロピックの上場概要

2026年10月26日に米証券取引委員会(SEC)へ提出・公開された登録届出書(Form S-1)によると、公開価格や上場日はまだ決まっていません。そのため、上場時の時価総額がどの程度になるのかも正式には決まっていません。

 

・会社名:Anthropic, PBC

・上場日:2026年11月中旬以降の見込み

・市場:ナスダック・グローバル・セレクト・マーケット

・ティッカー:ANT(予定)

・公開価格:未定

 

 

米国IPO市場の近年の概況

2022年から2023年前半にかけて、米国のIPO市場は金利上昇などの影響もあり、少し低迷気味の時期が続いていました。その後、2023年9月にはイギリスの半導体設計大手、アーム・ホールディングス ADR<ARM>が大型上場を果たすなど、IPO市場には徐々に回復の動きがみられるようになりました。

 

2024年から2026年にかけては、AI関連企業やソーシャルメディア、フィンテック、SaaS(インターネット経由でソフトウェアを利用できるサービス)企業などの大型IPOが相次ぎ、2026年3月にはPayPay ADS<PAYP>がナスダックに上場し、公開価格の16ドルを大きく上回る19ドルの初値を付け、終値も公開価格比+13.5%高の18.16ドルと堅調なデビューを飾りました。

 

そして2026年6月、スペースXと呼ばれる宇宙・AI企業のスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ<SPCX>がナスダックに上場し、公開価格の135ドルを大きく上回る150ドルの初値を付け、スペースXの株式の4割超を保有するイーロン・マスク氏は、世界で初めて個人資産が1兆ドル(約160兆円)超となる「トリリオネア」となったことも話題となりました。

 

大型IPOが相次いでおり、成長期待の高い企業への投資家の関心が高まっていると言えそうです。

 

 

過去のIPO事例

IPOでは、上場日の市場取引開始時間からすぐに取引が始まるとは限りません。売り買いの注文のバランスを調整するため、初値(その日最初につく株価)が決まるまでに数時間かかることがよくあります。

ここ数年の代表的なIPO事例について、初値成立時間、公募価格→初値を確認してみましょう。

 

アーム・ホールディングス ADR(2023年)

ソフトバンクグループ<9984>傘下の半導体設計企業です。

初値成立時間:市場取引開始から約2時間半後

公募価格→初値:51ドル→56.1ドル

 

PayPay ADS(2026年)

国内外でスマートフォン決済サービスを提供する企業です。

初値成立時間:市場取引開始から約3時間後

公募価格→初値:16ドル→19ドル

 

スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(2026年)

起業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙・AI企業で、一般的には「スペースX」と呼ばれています。

初値成立時間:市場取引開始から約2時間後

公募価格→初値:135ドル→150ドル

 

 

IPO銘柄の注意事項

米国市場に新規上場するIPO銘柄を取引する際には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。

 

初値がつくまでの時間

新規上場では初値がつくまでに数時間ほど待つことがあります。上場日の市場が開いてすぐに取引できない場合がある点を知っておくと安心です。

 

価格変動の大きさ

上場直後の銘柄は市場の注目度が非常に高いため、株価が1日のうちに大きく上下に動く場合があります。大きなリターンを期待できる反面、下落するリスクも高くなるため、十分ご注意ください。上場から数日間は乱高下する場合があります。

 

上場後下落することも

話題のIPO銘柄は、これからの成長が期待される企業にいち早く投資できる魅力的な機会です。しかし一方で、上場後は株価が低迷するケースもあります。ご自身の投資スタイルに合わせて、情報をしっかり確認しながら検討しましょう。

 

 

記事作成日:2026年10月28日