💡この記事のポイント
✅日銀が追加の利上げを決定、政策金利が0.5%へ引き上げに
✅これにより大手銀行が預金金利の引き上げを発表
✅金利上昇の恩恵が期待される日本株をご紹介
金利上昇で恩恵を受ける銘柄は?
2025年1月24日、日本銀行が追加の利上げを決定しました。政策金利が0.25%から0.5%へ引き上げられて、約17年ぶりの水準まで上昇しました。これに伴って大手銀行が預金金利の引き上げを発表、日本でも金利のある風景が当たり前になるかもしれません。
2024年にゼロ金利が解除されて以降、預金金利はもちろんのこと、貸出金利も続々と引き上げられています。住宅ローンをはじめとした貸出金利の上昇は、金融機関の業績に好影響を与えます。
そこで今回は、金利上昇の恩恵を受けることが期待される日本株3銘柄をご紹介します。
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
企業紹介
国内最大の金融グループ。傘下に銀行、信託、証券、カードなど幅広い金融サービス事業。
注目ポイント
日本国内でゼロ金利が解除されて以降、預金金利はもちろんですが、貸出金利の引き上げも行われています。貸出金利が上昇することによって業績好調への期待が高まり、株価はリーマンショック前につけた高値を上回り、上場来高値を更新しています。
株主還元策としては、3月末を基準に配当金を実施しています。好調な業績を背景に増配傾向が続いています。今期の配当金は60円を予定しており、予想配当利回りは3.12%(2025/1/27現在)。
株価動向
株価は2024年7月高値1,849.5円から8月安値1,200円まで下落。その後は、金利上昇への期待から上昇傾向が続き、11月には再び1,800円台を回復。今年1月27日には追加利上げを背景に上場来高値1963.5円まで上昇しました。
SBIホールディングス<8473>
企業紹介
ネット証券や保険、銀行などの総合金融サービスが主力。国内外へのベンチャー企業への投資、暗号資産、健康食品・医薬品なども展開。
注目ポイント
ネット証券やネット銀行などに加えて、最近は暗号資産事業も展開しています。金利上昇に加えて、株式市場や暗号資産の上昇によって業績は順調に推移しているようです。
株主優待は3月末を基準に、同社子会社(SBI VCトレード)の口座で暗号資産XRP(リップル)2,000円相当が受け取れるクーポンコード券、または同社子会社(SBIアラプロモ)が販売する健康補助食品などのセットのいずれかを選択しお申込みいただける「選択申込券」を、保有期間に応じて贈呈しています。
今期の配当金は160円、予想配当利回りは3.85%(25/1/27現在)。
株価動向
株価は2024年7月高値4,254円から8月安値2,855円まで下落。その後は上昇に転じ12月には4,000円まで回復、今年1月には4,100円台まで上昇していて、2024年の高値をうかがう動きとなっています。
オリックス<8591>
企業紹介
総合リース大手、保険や信託など金融事業を多角化。事業投資や海外展開も。
注目ポイント
投資用不動産ローンを中心とした銀行業務や各種ローンの他、航空機や船舶のリース、不動産の運営管理など幅広い金融サービス事業を展開しています。金利上昇の恩恵を受けて、これらのサービスの手数料収入の増加によって収益が拡大し、業績も順調に推移しているようです。
株主還元策としては、株主優待を2024年度で廃止して配当金を重視する姿勢をとっています。3月末を基準に配当金を実施していて、増配傾向にあります。今期の配当金は98.6円を予定しており、予想配当利回りは2.98%(2025/1/27現在)。
株価動向
株価は2024年7月高値3,788円から8月安値2,644.5円まで下落。その後は3,300円を挟んでもみ合う動きが継続しています。
記事作成日:2025年1月27日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。