<2025年3月>バークシャー・ハサウェイ、AT&T、NEC、シマノなど~日米株マーケットの注目ポイントと参考銘柄

💡この記事のポイント

✅トランプ大統領の関税政策が不安要因

✅日米政策金利に注目

✅日本株は配当、株式分割、株主優待の権利取りに期待

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:フィリップ・モリスバークシャー・ハサウェイAT&Tなど

✅日本株:NEC味の素KDDIシマノなど

 

目次

米国株

日本株

<2025年3月>バークシャー・ハサウェイ、AT&T、NEC、シマノなど~日米株マーケットの注目ポイントと参考銘柄

米国株

FOMCを控え、重要経済指標発表に注目

2月のNYダウは、史上最高値の45,000ドル台を目前に高値圏でもみ合う展開となる中、後半にかけては失速する局面もありました。ナスダック総合指数も高値圏での推移となる一方、S&P500指数は2月第3週に史上最高値を更新しました。総じて堅調な米国経済と企業業績ですが、トランプ政権の関税政策による先行きの物価上昇に対する懸念が上値を抑えました。

 

3月の米国株市場は引き続き、トランプ政権の関税政策による米国経済への影響を見極める展開となる中、焦点は18~19日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)における米連邦準備理事会(FRB)の政策スタンスに移りそうです。

 

今回のFOMCでは政策金利は据え置かれ、利下げ時期が後ろ倒しとなるとの見方が強まっています。FOMC最終日の声明文やパウエルFRB議長の記者会見、2025年以降の政策金利の見通しが注目されます。

 

FOMCを前に発表される7日の米国雇用統計、12日の消費者物価指数(CPI)、13日の生産者物価指数(PPI)といった重要経済指標の発表に投資家の注目が集まりそうです。このほか、5日から全人代(中国の国会に相当)がはじまる中国との貿易摩擦、ウクライナや中東での地政学リスクの動向も不確定要素となります。

 

参考銘柄:乱高下の中でも上昇傾向の5銘柄

トランプ大統領が打ち出す政策に株式市場は乱高下しています。特に2月はNYダウやナスダック総合指数、S&P500といった主要株価指数の上値が重くなりました。一方、個別銘柄では、年初から上昇が続いている銘柄も散見されます。

 

参考銘柄

株価(ドル)

フィリップ・モリス・インターナショナル

154.74

バークシャー・ハサウェイ

494.1

エーティー・アンド・ティー(AT&T)

26.57

インターコンチネンタル・エクスチェンジ

171.17

オートマチック・データ・プロセッシング

311.38

※2025年2月26日時点

 

<3月:米国の主要スケジュール>

・3/3:購買担当者景気指数(製造業PMI)確報値、ISM製造業景況指数

・3/4:トランプ大統領が米上下両院合同会議で演説

・3/5:購買担当者景気指数(非製造業PMI)確報値、ISM非製造業景気指数

・3/7:米国雇用統計

・3/9:夏時間(サマータイム)入り

・3/12:消費者物価指数(CPI)

・3/13:生産者物価指数(PPI)

・3/18:FOMC(19日まで)

・3/20:パウエルFRB議長会見・経済見通し発表

・3/24:購買担当者景気指数(製造業および非製造業PMI)速報値

・3/28:個人消費支出(PCE)

 

日本株

米国による自動車関税が懸念材料に

2月の日経平均は、2カ月連続での下落基調となりました。2月8日の日米首脳会談が無難に通過し、2025年10-12月期を中心とする決算シーズンを経て、好決算発表銘柄が相場を下支えしました。一方、政策金利の引き上げの前倒し観測や、為替の円高ドル安、国内金利の上昇などが上値を抑える形となりました。

 

3月の日経平均は、引き続き米国の関税政策為替日米の金融政策をにらむ展開が継続し、上値の重さが意識されそうです。特に米国の関税政策では、現行から10倍の25%程度とされる自動車関税が警戒されます(4月2日に詳細発表予定)。完成車メーカーにとどまらず部品や材料・素材など関連産業に裾野が広い自動車産業だけに影響が懸念されます。

 

一方、18~19日に開催される日銀金融政策決定会合では、1月に続く追加利上げの前倒し懸念が強まっています。その金融政策のカギとなる春闘の第1回集計結果(14日公表予定)や、5日の静岡県金融経済懇談会での内田日銀副総裁の発言内容にも関心が集まりそうです。利上げ観測の高まりによる為替の円高ドル安も警戒されます。

 

市場では、好業績株の選別物色が進むことが予想されるほか、3月末の配当株式分割株主優待などの権利取りが3月下旬の相場を下支えすることが期待されます。3月末を基準日とする株式分割では、1対5で日本電気(NEC)<6701>、1対4で第一生命ホールディングス<8750>、1対2で味の素<2802>、KDDI<9433>などがあります。このほか、年2回の内、4月1日実施の日経平均構成銘柄の入れ替え発表が3月上旬に予定されています。市場の事前予想ではベイカレント<6532>、SHIFT<3697>、シマノ<7309>が新規採用の有力候補とされています。

 

参考銘柄:株式分割や日経平均の採用候補7銘柄

株式分割を行うと、その分株価が下がることで、これまで高額で手が出なかった個人投資家の買いも期待できます。一方、日経平均の構成銘柄に採用されると、日経平均連動型の投資信託などに組み入れるための買いが期待できることになります。

 

参考銘柄

株価(円)

日本電気(NEC)

14,770

第一生命ホールディングス

4,451

味の素

6,023

KDDI

4,929

ベイカレント

6,433

SHIFT

1,344

シマノ

20,705

※2025年2月26日時点

 

<3月:日本の主要スケジュール>

・3/4:雇用統計、消費者態度指数

・3/5:内田日銀副総裁が静岡県金融経済懇談会で挨拶、記者会見

・3/10:景気動向指数、景気ウォッチャー調査

・3/12:国内企業物価指数

・3/14:春闘回答集計結果公表

・3/18:日銀金融政策決定会合(19日まで)

・3/19:政策金利発表、植田日銀総裁会見

・3/21:全国消費者物価指数

・3/27:3月末権利付最終日

・3/28:日銀金融政策決定会合の「主な意見」(3月開催分)、東京消費者物価指数

 

記事作成日:2025年2月27日

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