【今夜のマーケット展望】
◎NYダウ:2025/12/10終値48,057.75ドル+497.46ドル
◎日経平均:2025/12/11終値50,148.82円-453.98円
◎NY見通し-ハイテク株を中心に軟調か 経済指標は新規失業保険申請件数など
◎暗号資産(仮想通貨)のビットコインが、一時9万ドルを割り込み急落。オラクル<ORCL>の決算を受け、AI(人工知能)インフラ投資の収益化の遅れが懸念されリスク資産への投資意欲が減退
◎オラクルの2025年9-11月期売上高160億5,800万ドルが市場予想161億9,270万ドルを下回り、2026年5月期今期の設備投資見通しを従来の350億ドルから500億ドルへ引き上げたことが嫌気され、時間外取引で-11.54%の急落
◎アドビ<ADBE>が、2026年11月期今期の売上高予想を259~261億ドルと発表し、市場予想258億9,000万ドルを上回った。AI機能の普及が寄与しているとし、さらなる認知拡大に向けPhotoshopなどをChatGPTに統合することも発表
◎EU(欧州連合)が、アルファベット<GOOGL>傘下のグーグルのアプリ配信サービス「グーグルプレイ」を巡り、デジタル市場法(DMA)違反で2026年1-3月期にも巨額制裁金を科す公算が大きくなったとの報道。外部誘導の制限などが不十分と判断されており、制裁額は世界売上高の最大10%に達する可能性も
◎アップル<AAPL>のティム・クック最高経営責任者(CEO)が米議会幹部と会談し、検討中の児童オンライン安全法案について修正を働きかけた。アプリストアに年齢確認を義務付ける案はプライバシー侵害のリスクがあるとして反対し、メタ・プラットフォームズ<META>などが支持する規制案に対し、親の管理権限を重視する代替策を訴える狙い
◎インテル<INTC>のリップ・ブー・タン最高経営責任者(CEO)が、自身が個人的に投資するAI新興企業の買収を社内で働きかけ、利益相反の懸念が浮上している。一部提案は取締役会により却下されたものの、エヌビディア<NVDA>やソフトバンクグループ<9984>からの巨額出資を引き出した実績もあり、同氏の個人的な投資活動と企業統治のバランスが問われている状況
◎コカ・コーラ<KO>が、ジェームズ・クインシー最高経営責任者(CEO)の退任と、エンリケ・ブラウン最高執行責任者(COO)のCEOへの昇格を発表。2026年3月末に新体制へ移行し、クインシー氏は執行会長に就く予定で、製品多様化などで事業を立て直した現路線の継続を図る方針
◎アメリカン・エアラインズ・グループ<AAL>が、機内Wi-Fiへの活用に向けアマゾン・ドット・コム<AMZN>の衛星通信「Amazon Leo」の導入を協議。競合のユナイテッド航空などがスペースXの「スターリンク」を採用する中、選択肢を広げ高収益顧客の囲い込みや競争力強化を図る狙い
◎トランプ大統領が、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの売却交渉について、CNNを含まない分離案には反対する考えを示唆。現経営陣の排除を求めており、CNNをスピンオフする計画のネットフリックス<NFLX>に対し、全社買収を提案するパラマウント・スカイダンス側に有利な発言となった形
◎フォード・モーター<F>が、中国政府による新たなレアアース輸出許可の第1弾対象に、自社の磁石サプライヤーが含まれたと明らかにした。米中首脳会談の合意に基づく措置で、1年間の輸出許可により調達の安定化が見込まれる
◎アメリカン・エキスプレス<AXP>の最高経営責任者(CEO)が、感謝祭からサイバーマンデーにかけての米小売支出が前年比9%増加したと明らかにした。富裕層が多いプラチナ会員の支出は13%増とさらに好調で、市場全体の伸びを上回る推移。2025年10-12月期の業績も順調に推移しているとの認識を示した
◎注目の経済指標:9月貿易収支、新規失業保険申請件数、米30年債入札など
◎主な決算発表:
ブロードコム
コストコ・ホールセール
ルルレモン・アスレティカ
(2025年12月11日15時35分執筆)
