今晩は雇用統計に注目。昨日は新規失業保険申請件数が予想を下回る強い結果となったものの、8月ADP民間部門雇用者数が予想を大きく下回ったことで景気後退(リセッション)懸念が強まった。米10年債利回りの低下や、テスラ、アマゾン・ドット・コムの上昇を追い風にナスダック総合が0.25%高と3日ぶりに反発した一方、ダウ平均が219.22ドル安(-0.54%)と反落し、S&P500も0.30%安と3日続落した。週初来ではダウ平均が1.94%安、S&P500が2.57%安、ナスダック総合が3.31%安とそろって大幅安となった。引け後の動きでは弱い見通しが嫌気されたブロードコムが時間外で7%近く下落した。
今晩は利下げ見通しを巡って寄り前に発表される8月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)に注目が集まる。9月17-18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げが確実視されており、CMEのフェドウォッチ・ツールでは41%の確率で通常の2倍の0.50%の利下げも予想されている。雇用統計が弱い結果となれば、大幅利下げ期待が一段と高まるものの、ソフトランディング期待の後退や景気後退(リセッション)懸念が強まることも予想され、雇用統計の結果を受けた市場の反応に要注目となる。8月雇用統計の市場予想は非農業部門雇用者数が16万人増(前回:11.4万人増)、失業率が4.2%(同:4.3%)、平均賃金が前月比+0.3%、前年比+3.7%(同:0.2%、+3.6%)。
今晩の米経済指標・イベントは8月雇用統計のほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁やウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事の講演が予定されている。企業決算は寄り前にクローガーが発表予定。(執筆:9月6日、14:00)
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