今晩は上値の重い展開か。昨日はトランプ・ラリーの熱狂が落ちつく中、10月生産者物価指数(PPI)がやや強めだったことや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げを急ぐ必要がなくなったと発言したことが相場の重しとなった。ダウ平均が207.33ドル安(-0.47%)、S&P500も0.60%安とともに反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は0.64%安と3日続落した。トランプ・ラリーで買われた小型株も売られ、ラッセル2000は1.37%安と3日続落した。個別銘柄ではテスラが5.77%安となった。
今晩の取引ではトランプ・ラリーが一服したことや、利下げ期待の後退で上値の重い展開か。パウエルFRB議長は昨日、米国経済は堅調であり、利下げを急ぐ必要がなくなったと発言した。議長発言を受けてCMEのフェドウォッチ・ツールの12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利下げ確率は前日の83%から62%に低下し、政策金利の据え置き確率は38%に上昇した。今晩は10月小売売上高などが発表予定で、強い結果となれば利下げ期待の一段の低下が相場の重しとなりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは10月小売売上高のほか、11月NY連銀製造業業況指数、10月輸入物価、10月鉱工業生産、コリンズ米ボストン連銀総裁発言など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:11月15日、14:00)
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