利下げで恩恵を受けやすい高額品関連の米国株7選

2026年も利下げ継続？市場は2回程度を意識

米国では、2025年9月、10月、12月と3回の利下げが行われました。利下げはお金の借りやすさに関わる政策で、金利が下がると、ローンや分割払いの負担が軽くなり、個人は借り入れや消費がしやすくなります。こうした環境では、高額な買い物のハードルが下がり、関連企業への追い風になる可能性があります。

2026年は、連邦準備理事会（FRB）の見通しによると、1回程度の利下げが見込まれています。また、市場では2回程度の利下げが織り込まれているようで、利下げ期待は根強い状況です。

ただし、パウエルFRB議長は、追加利下げは今後のデータやリスク次第とし、当面は慎重な姿勢も見せています。このため状況の変化に注意は必要ですが、今回は、利下げが意識される局面で恩恵を受けやすい高額品に注目し、関連する米国株をご紹介します。

タペストリー＜TPR＞

「コーチ」や「ケイト・スペード」などを手がけるラグジュアリーブランド企業です。高価格帯のバッグやアパレルは景気や消費マインドに左右されやすく、利下げで買い物の心理的ハードルが下がる局面では追い風となりやすいです。

ラルフローレン＜RL＞

「ポロ」などで知られる高級アパレルの代表格です。高単価の服は“ぜいたく品”の色合いが強いため、利下げで景気不安が和らぐと需要回復が期待されやすい分野です。

ルルレモン・アスレティカ＜LULU＞

高価格帯のスポーツウェアブランドです。日常着としても使える高単価アイテムが中心で、利下げによる消費ムードの改善がプラスに働く可能性があります。

直近は、2026年1月期今期業績予想の上方修正やアクティビスト（物言う株主）による保有が好感されました。

エスティ・ローダー＜EL＞

高級スキンケアや化粧品ブランドを幅広く展開するビューティー大手です。利下げで家計の負担感が薄れると、高価格帯の化粧品に手が伸びやすくなる可能性があり、追い風として意識されます。

直近は、バンク・オブ・アメリカ＜BAC＞のアナリストが、最も推奨する「US1リスト」に同社を追加し、有望株として選定しました。

アメリカン・エキスプレス＜AXP＞

比較的高めの支出で使われやすいクレジットカード会社です。金利が下がり景気への不安が和らぐと、旅行や外食などの支出が増えやすく、カードの利用額が増えることが期待されます。

10月17日には、2025年12月期今期の業績予想を上方修正しています。

アファーム・ホールディングス＜AFRM＞

後払い決済（BNPL）の仕組みを提供するフィンテック企業です。高額な買い物を後払いや分割で支払えるため、利下げでローン負担が軽くなる局面で利用が伸びる可能性があります。

直近は、アマゾン・ドット・コム＜AMZN＞との提携を2031年1月まで延長したと発表し、急騰しました。

フェラーリ＜RACE＞

超高級スポーツカーの象徴的ブランドです。顧客は富裕層が中心で、株高などの資産効果が強まる局面では、高額品消費の代表例として注目されやすい銘柄です。

2025年7-9月期決算は、高価格モデルが米国輸入関税の逆風を相殺し、市場予想を上回りました。

記事作成日：2025年12月23日