💡この記事のポイント
✅汎用半導体の過剰在庫からの底打ち期待で関連株が上昇
✅トランプ関税や中国の半導体産業への規制強化などで足元は下落
✅半導体関連の米国株をご紹介
🔎登場する銘柄
✅マイクロチップ・テクノロジー、アナログ・デバイセズ、テキサス・インスツルメンツ
✅汎用半導体の過剰在庫からの底打ち期待で関連株が上昇
✅トランプ関税や中国の半導体産業への規制強化などで足元は下落
✅半導体関連の米国株をご紹介
✅マイクロチップ・テクノロジー、アナログ・デバイセズ、テキサス・インスツルメンツ
生成AIの活用で需要拡大に期待
マイクロチップ・テクノロジー<MCHP>
アナログ・デバイセズ<ADI>
テキサス・インスツルメンツ<TXN>
その他関連銘柄
エヌビディア<NVDA>やブロードコム<AVGO>などAI(人工知能)関連の半導体株が上昇する一方で、スマートフォンや自動車など産業用の汎用半導体メーカーは過剰在庫による価格低下で苦戦を強いられてきました。
しかし、ここにきてアナリストらは在庫調整が収束に向かい、この先に最悪期を脱しそうとの見方が広がり、2月中旬から株価は大きく反転上昇しました。
これに伴い、主要な半導体関連銘柄で構成されているフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も1月28日安値4,776.82ポイントから2月20日高値5,366.32ポイントまで上昇しました。その後はトランプ関税や中国の半導体産業への規制強化などから2月25日安値4,876.41ポイントまで反落しています。
引き続き、関税や規制への懸念は残るものの、年後半に向けての需要回復期待のある半導体関連の米国株3銘柄をご紹介します。
自動車、航空宇宙・防衛、通信など多様な産業分野の半導体製品の開発や製造、販売を行う
今年2月中旬、AIを活用してソフトウェア開発者と組み込みエンジニアによるプログラムのソースコードの作成とデバッグ(プログラムの欠陥を特定し取り除く作業)を支援するツール「 AIコーディング アシスタント」の発表を好感して、前日比+9.9%の大幅高となり7連騰しました。
顧客の在庫調整の継続や需要低迷などの影響もあり、2024年4-12月(3四半期累計)の業績は減収となり、赤字転落となりました。ただ、2025年夏に工場の閉鎖を予定していることから、コスト削減効果に期待が高まりそうです。四半期配当は増配を予定していて、予想配当利回りは3%です(25/2/26現在)。
株価は2024年5月上場来高値100.57ドルから今年2月7日昨年来安値50.21ドルまで下落。そこから反転し2月20日高値65.34ドルまで上昇しました。足元は半導体株安で押し目となっています。
高性能アナログ集積回路(IC)やソフトウェアなど幅広いソリューションの設計や製造、販売を手掛ける
自動車用チップなどは顧客からの需要鈍化で苦戦しているものの、今年度は回復する見通しであることから、あるアナリストは来期の収益予想を上方修正して目標株価を245ドルから275ドルに引き上げるなど、「Buy(買い)」の評価を維持しました。
2024年11-2025年1月期の業績は減収減益となりましたが、115億ドル相当の自社株買いを明らかにしました。四半期配当は増配を予定していて、予想配当利回りは1.65%です(25/2/26現在)。
株価は2023年10月安値154.99ドルから2024年7月高値244.14ドルへ上昇。その後8月安値198.73ドルまで下落後は反転し、今年2月20日上場来高値247.1ドルまで上昇しました。
半導体製品の設計、製造、販売を手掛け、10万社を超える顧客を持つ
2024年10-12月期の決算では、売上高、一株利益がアナリスト予想を上回ったものの、2025年1-3月期の一株利益の見通しが市場予想を下回るなど、低調な業績見通しを発表しました。依然として半導体需要が低迷していることと製造コストが増加していることが痛手となっていることを明らかにしました。
最高経営責任者(CEO)は、「産業オートメーションおよびエネルギーインフラ」部門の需要が依然として鈍い他、中国自動車メーカーの成長鈍化を指摘したことから、業績への懸念が高まりました。
しかしその後、上記のように半導体需要の底打ち期待から2月中旬以降は株価は反転上昇しました。
四半期配当は増配を予定していて、予想配当利回りは2.74%です(25/2/26現在)。
株価は2024年2月昨年来安値155.46ドルから11月上場来高値220.39ドルまで上昇。その後今年2月12日安値176.76ドルまで下落後、2月21日高値205.75ドルまで上昇しました。
インテル
エヌビディア
ブロードコム
クアルコム
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ
アプライド・マテリアルズ
記事作成日:2025年2月26日
ファイナンシャルプランナー
横山利香
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。
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