今晩は生産者物価指数に注目。昨日は9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、根強いインフレが嫌気されたほか、新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことでソフトランディング期待が後退したことも重しとなり、主要3指数がそろって3日ぶりに反落した。また、ボスティック米アトランタ連銀総裁が11月FOMCでの政策金利据え置きの可能性を示唆するなどFRB高官から市場の利下げ期待をけん制する発言もあったが、CMEのフェドウォッチ・ツールの11月利下げ確率は前日の80%から88%に上昇し、据え置き確率は20%から12%に低下した。
今晩の取引では年内の追加利下げの見通しを巡り、引き続き物価指標に注目が集まる。寄り前に発表される9月生産者物価指数(PPI)は前年比+1.6%と8月分の+1.7%から鈍化が見込まれ、前月比でも+0.1%と8月分の+0.2%から鈍化が予想されている。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPPIは前年比+2.7%と8月分の+2.4%から上昇が予想されているが、前月比では+0.2%と8月の+0.3%から低下が見込まれている。PPIが予想を下回る伸びとなれば追加利下げ期待の高まりが相場の支援となりそうだ。また寄り後発表の10月ミシガン大消費者信頼感指数 速報値や同1年先・5年先期待インフレ率速報値にも要注目となる。昨日からスタートした第3四半期決算発表は、寄り前にJPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴなど大手銀行が発表予定で、決算やガイダンスが注目される。
今晩の経済指標・イベントは9月PPI、10月ミシガン大消費者信頼感指数速報値、同期待インフレ率速報値のほか、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事やグールズビー米シカゴ連銀総裁、ローガン米ダラス連銀総裁の講演なども予定されている。企業決算は寄り前にJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、ブラックロックなどが発表予定。(執筆:10月11日、14:00)
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