FOMCで0.25%利下げ決定!米利下げ局面で注目したいテーマ別日米株15選

💡この記事のポイント

✅米FOMCが0.25%の利下げを決定

✅利下げは一般的に株式市場にはプラスの材料

✅ハイテク、景気敏感、高配当、金融、住宅の5テーマで注目銘柄を解説!

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:マイクロソフトエヌビディアキャタピラーコカ・コーラホームデポなど

✅日本株:ソフトバンクグループトヨタ自動車ファーストリテイリング武田薬品工業三菱UFJフィナンシャル・グループなど

 

目次

今後の利下げペースは経済指標次第

マーケットの初期反応とこれからの視点

米利下げ局面で注目したいテーマ別・日米15銘柄

投資初心者の方へ

FOMCで0.25%利下げ決定!米利下げ局面で注目したいテーマ別日米株15選

2025年9月17日(日本時間18日)、米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.25%引き下げることが決定されました。利下げは2024年12月以来、9カ月ぶりとなります。今回の利下げがなぜ決定され、今後の株式市場にどのような影響を与えそうなのか、そしてどのようなテーマや銘柄が注目されるのか、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

 

 

今後の利下げペースは経済指標次第

今回の利下げの大きな背景には、米国の労働市場(雇用)の減速に対する懸念があるようです。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は記者会見で「労働市場がとても堅調だとはもはや言えない」と述べ、これまでの引き締め的な金融政策から、景気を下支えする方向へ舵を切る姿勢を示しました。

 

一方で、物価上昇(インフレ)は依然としてFRBが目標とする2%を上回っており、難しい舵取りを迫られている状況のようです。そのため、パウエル議長は今回の利下げを「リスク管理のための利下げ」と表現し、今後の利下げペースは経済指標次第で慎重に判断していく姿勢を強調しています。

 

FOMC参加者の金利見通し(ドットチャート)では、年内にあと2回の追加利下げが示唆されており、市場では金融緩和への期待感が広がっているようです。利下げは、企業の借入金利の負担を軽くしたり、景気の先行き不安を和らげたりするため、一般的に株式市場にとってはプラス材料とされています。

 

 

マーケットの初期反応とこれからの視点

発表直後、米10年債利回りはいったん低下後に小反発で終了。株式はS&P500が小反落と、期待先行からの「材料出尽くし」ムードも交じる展開でしたが、NYダウは+0.56%の上昇となりました。為替は一時ドル安に振れたのち持ち直すなど、方向感はまだ大きくは定まりません。

 

これから見定めておきたい点は主に三つです。

 

1.雇用の弱含みが続くか:賃金と求人の鈍化が続けば、利下げ継続の後押しになります。

2.インフレの状況:関税など一時要因を除いた基調インフレが素直に低下するかが焦点です。

3.金融政策の分断リスク:FOMC内部の見通しに幅がある一方、今回の決定はほぼ一致。政治的圧力の中でもFRBの独立性維持も注視点です。

 

 

米利下げ局面で注目したいテーマ別・日米15銘柄

金利が下がっていく局面では、幅広い業種に恩恵が及ぶ可能性があります。ここでは特に注目されやすい5つのテーマを切り口に、日米株をご紹介します。

 

ハイテク株(成長株)

金利が低下すると、将来の成長性を見込んで買われやすいハイテク株に資金が集まりやすいと言われています。

 

マイクロソフト<MSFT>

クラウドサービス「Azure」や生成AIサービスが好調な巨大IT企業です。AIの普及はまだ始まったばかりとも言われており、その中心的な役割を担う同社への期待は大きいようです。

 

エヌビディア<NVDA>

AI(人工知能)に不可欠な画像処理半導体(GPU)で世界トップシェアを誇ります。AI市場の爆発的な拡大を背景に、驚異的な成長を続けており、引き続き市場の注目度は非常に高いようです。

 

ソフトバンクグループ<9984>

傘下に英半導体設計大手のアームを持つほか、世界中のAI関連企業に投資しています。米国の金利が低下すると、投資先の新興企業の価値評価が高まりやすいという側面もありそうです。

 

景気敏感株

利下げによる景気下支えへの期待から、経済の動向に業績が左右されやすい銘柄にも注目が集まります。

 

キャタピラー<CAT>

建設機械で世界最大手の企業です。利下げが景気を下支えし、世界中でインフラ投資や建設活動が活発になれば、同社の建機の需要も高まることが期待されます。

 

トヨタ自動車<7203>

世界的な自動車メーカーであり、日本を代表する企業の一つです。利下げによる景気刺激策は、自動車のような高額商品の販売にとってプラスに働く可能性があります。

 

ファーストリテイリング<9983>

「ユニクロ」などを展開するアパレル大手です。景気が上向くと個人の消費意欲も高まりやすく、衣料品の売上増加といった形で恩恵を受ける可能性があります。

 

高配当株

預金金利などが低下する環境では、相対的に高い配当利回りが期待できる銘柄の魅力が高まります。

 

コカ・コーラ<KO>

世界最大の飲料メーカーで、安定した業績と長年にわたる連続増配で知られています。景気の変動を受けにくく、安定した配当を求める投資家から人気があるようです。

 

プロクター・アンド・ギャンブルP&G)<PG>

洗剤や紙おむつなど、世界中の人々が毎日使う生活必需品を製造・販売しています。こちらもコカ・コーラと同様、長期にわたる増配実績があり、安定志向の投資家に好まれる傾向があります。

 

武田薬品工業<4502>

日本の製薬最大手で、グローバルに事業を展開しています。医薬品は景気動向にかかわらず需要が安定しており、高い配当利回りも魅力の一つとされています。

 

金融株

金利の低下は、企業の設備投資や個人の住宅ローンといった貸出需要の増加につながり、金融機関の収益機会を増やす可能性があります。

 

JPモルガン・チェース<JPM>

米国最大手の金融機関です。金利低下による景気回復期待は、企業の資金需要や個人のローン利用を活発にし、銀行の収益拡大につながる可能性があります。

 

ゴールドマン・サックス・グループ<GS>

世界有数の投資銀行です。金融緩和によって株式市場やM&A(企業の合併・買収)が活発になれば、同社のトレーディング部門やアドバイザリー部門の収益拡大が期待されます。

 

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>

日本最大の金融グループです。米国の金融緩和が世界の金融市場に安心感をもたらせば、同社のような大型金融株にも買いが集まるかもしれません。

 

住宅関連株

金利低下は住宅ローン金利の下押し要因となりやすく、住宅販売や改装需要の回復に追い風です。一方、急速な景気悪化シナリオでは在庫調整が再燃する可能性もあるため、四半期ごとの受注・在庫を確認したいところです。

 

D.R.ホートン<DHI>

全米で事業展開する米国最大のホームビルダー(住宅建設会社)です。金利が低下し、住宅ローンが借りやすくなることで、同社の主力である戸建て住宅の販売増加に直接つながることが期待されます。

 

ホームデポ<HD>

米国最大の住宅リフォーム・建設資材の小売チェーンです。住宅購入だけでなく、リフォームやDIYへの関心も高まるため、同社の業績にも好影響が期待されます。

 

住友林業<1911>

海外での住宅事業が好調な日本の住宅メーカーです。特に米国ではM&Aを積極的に行い、事業を急拡大させています。売上高に占める米国比率は約51.7%です。金利が低下すれば、米国の住宅市場がさらに活発化し、同社の収益を押し上げる要因となりそうです。

 

 

投資初心者の方へ

今後の利下げとマーケット動向は、経済指標次第となりやすく、米雇用統計や消費者物価指数(CPI)などの結果に左右されやすい展開が予想されます。これらの発表のタイミングを把握した上での投資判断を心掛けたいところです。

 

市場の金利動向や景気サイクルといった大きな流れの変化を捉え、投資家の関心がこれまでとは異なる業種やテーマへと移っていく「循環物色」も意識した投資対象選びも重要です。他にも「ウォーレン・バフェットの投資哲学」や「シクリカルバリュー投資」なども参考になると思いますので、ぜひお読みください。

 

また、時間分散(つみたて投資)で価格変動リスクを和らげる方法が初心者には取り組みやすいと思いますので、こちらも意識していただければと思います。

 

 

記事作成日:2025年9月18日

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