決算発表で株価が軟調だった巨大テック米国株3選/アマゾン、テスラ、アップル

💡この記事のポイント

✅米巨大テック企業の決算が続々と発表されている

✅「M7」も明暗分かれ、決算が高評価されなかった企業の株価は軟調な推移に

✅決算発表後に株価の反応がいまひとつだった米巨大ハイテク銘柄3選をご紹介

🔎登場する銘柄

アマゾン・ドット・コムテスラアップル

 

目次

M7決算発表で好評価を得られなかったものも

アマゾン・ドット・コム<AMZN>

テスラ<TSLA>

アップル<AAPL>

決算発表で株価が軟調だった巨大テック米国株3選/アマゾン、テスラ、アップル

M7決算発表で好評価を得られなかったものも

米巨大テック企業の決算が続々と発表されています。米国の株式市場が高値圏にあっても、たとえば7月23日発表アルファベット<GOOGL>や7月30日発表マイクロソフト<MSFT>などは市場予想を上回る好調な業績が評価されて株価が上昇しました。その一方で、決算が高評価されなかった企業の株価は軟調な推移を余儀なくされています。

 

そこで今回は、直近に決算発表を行った米巨大テック企業の中から株価の反応がいまひとつだった米国株3銘柄をご紹介します。

 

 

アマゾン・ドット・コム<AMZN>

企業紹介

ネット通販世界最大手。米国をはじめ日本や英国など世界中で事業展開。企業向けクラウドコンピューティングプラットフォームのAWS(Amazon Web Services)も世界シェア1位。

  

注目ポイント

2025年4-6月期の決算発表では、ネット通販は関税引き上げ前の駆け込み需要等もあって、好調が続いていることから一株当たり利益と売上高は市場予想を上回り、増収増益となりました。

 

しかし、AWSの売上高が予想を若干上回る程度となったことから、マイクロソフトやアルファベット等と比較すると若干物足りないと受け止められたようです。

 

さらに、2025年7-9月期の営業利益の見通しが予想を下回ったことや、AI(人工知能)に伴う大規模データセンター等への設備投資が大きすぎることも嫌気されているようです。

 

株価動向

株価は2月4日上場来高値242.52ドルから4月7日年初来安値161.38ドルへ下落。その後は反発に転じ7月31日高値236.53ドルまで上昇しましたが、決算が嫌気され利益確定売りにおされたようで窓をあけての急落となりました。目先は210ドル程度で下げ止まるかが注目されます。

 

テスラ<TSLA>

企業紹介

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いる世界トップクラスの電気自動車メーカー。関連する部品の設計や製造、販売等を手掛ける。

  

注目ポイント

2025年4-6月期の決算発表では、世界での販売台数が減少していることから、2四半期連続の減収となりました。厳しい業績を強いられている要因の一つとして、トランプ政権がEV(電気自動車)購入する時に受けられる優遇措置を段階的に廃止している他、世界各国でEVに対する補助金等の優遇措置が縮小、もしくは廃止となっていることがあげられそうです。

 

補助金縮小の流れもあって、2025年には主力「モデルY」の全面改良車を販売しましたが、販売台数が伸び悩んでいるようです。優遇措置がなくなることでEV離れが起こることへの懸念も出はじめています。

 

6月には米国テキサス州オースティンの一部でAIを活用したロボタクシー(自動運転タクシー)の運用を開始するなど、今後はAIを使った自動運転で業績を拡大する方針を掲げています。

 

株価動向

株価は2024年12月上場来高値488.54ドルから今年4月7日年初来安値214.25ドルへ下落。その後は上昇に転じ、5月29日高値367.71ドルまで上昇しました。直近はおよそ300~330ドル程度で推移しています。

 

アップル<AAPL>

企業紹介

iPhoneをはじめスマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル製品等を世界各国で製造・販売。デジタルコンテンツや音楽配信、定額制ゲームサービスなども提供。

  

注目ポイント

2025年4-6月期の決算発表では、関税引き上げに伴う値上げが懸念されたためにiPhoneが予想を上回る売り上げとなり、3四半期連続の増収増益となりました。

 

トランプ政権が掲げる相互関税で米国は各国と交渉を行い、日本の税率が15%となるなど国や地域ごとに税率を課す方針です。同社はトランプ関税によるコスト負担は4-6月期が8億ドルで、7-9月期は11億ドルを見込んでいるようです。

 

米国と中国は交渉中で、関税の停止措置を90日間延長する方針のようです。不確実性が高まっていることから、同社はiPhoneのほとんどを中国で組み立てていましたが、インドへ製造地の移管を行っています。

 

株価動向

株価は2月25日年初来高値250ドルから4月8日年初来安値169.21ドルまで下落後は反発に転じ、5月1日に214.56ドルまで上昇しました。その後はおよそ200~215ドル程度で推移しています。このボックス圏を抜けるかが注目されるところです。

 

記事作成日:2025年8月6日

ファイナンシャルプランナー
横山利香

短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。

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