<2025年8月>エヌビディア、ウォルマート、任天堂、三菱重工業、トヨタ自動車など~日米株マーケットの注目ポイントと参考銘柄

💡この記事のポイント

✅9月FOMCをにらみ米国の重要経済指標に注目

✅夏休みを意識し、市場エネルギーは日米とも減退へ

✅日本株市場は関税合意と政局動向を消化し、関心は企業決算へ

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:シェブロンディズニーウォルマートエヌビディア

✅日本株:任天堂三菱重工業トヨタ自動車ソフトバンクグループ


目次

米国株

日本株

<2025年8月>エヌビディア、ウォルマート、任天堂、三菱重工業、トヨタ自動車など~日米株マーケットの注目ポイントと参考銘柄

米国株

9月FOMCでの利下げを期待する展開か

7月はトランプ政権の関税政策の不透明感に左右されながらも、イラン・イスラエルの停戦維持、大型減税法案の成立、米国内経済の堅調さを示した重要経済指標の発表を受けて、NYダウは高値圏でもみ合う堅調な展開となりました。


中国向け半導体の出荷再開を発表したエヌビディア<NVDA>が、上場来高値を更新したことが好感され、マイクロソフト<MSFT>など巨大IT関連株にも買いが広がり、ナスダック総合指数は史上最高値を更新。また、23日に日米の関税交渉が合意し、欧州連合(EU)とも合意間近と報じられ、S&P500も史上最高値を更新しました。


8月の米国株市場は、次回9月16~17日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で5会合ぶりとなる政策金利変更による利下げ実施と、その後の年内2回が期待される利下げ回数の確認が焦点となり、米国雇用統計消費者物価指数(CPI)などの重要経済指標の発表をにらむ展開となりそうです。


一方、機関投資家などの夏休み入り(サマーバケーション)で市場エネルギーも減退する期間に入ります。ただ、トランプ関税による米国内景気への影響は、現状では軽微にとどまっており、日本に続くEUとの関税交渉進展もあり、堅調な企業決算の内容次第では、ナスダック総合指数やS&P500に続き、NYダウも史上最高値水準の4万5,000ドル台を目指す展開も期待されます。このほか、金融シンポジウムの「ジャクソンホール会議」での要人発言が注目されそうです。


参考銘柄:決算発表は上旬で一巡、27日のエヌビディアが焦点

2025年4-6月期を中心とする米国主要企業の決算発表シーズンは、8月上旬で一巡します。主要企業では石油のシェブロン<CVX>が1日、建機のキャタピラー<CAT>が5日、レジャーのウォルト・ディズニー<DIS>が6日に予定しています。21日にはスーパー大手のウォルマート<WMT>のほか、相場への影響が大きい半導体最大手のエヌビディアの決算発表が27日にあり、注目が集まることが予想されます。


【参考銘柄】

シェブロン

キャタピラー

ウォルト・ディズニー

ウォルマート

エヌビディア


<8月:米国の主要スケジュール>(日本時間)

・8/1:米国雇用統計、ISM製造業景気指数、購買担当者景気指数(製造業PMI)確報値

・8/5: ISM非製造業景況指数、購買担当者景気指数(非製造業PMI)確報値

・8/12:消費者物価指数(CPI)

・8/14:生産者物価指数(PPI)

・8/21:FOMC議事要旨(7月開催分)、購買担当者景気指数(製造業および非製造業PMI)速報値、ジャクソンホール会議(23日まで)

・8/29:個人消費支出(PCE)


日本株

政局が不透明要因、指数構成銘柄入替イベントも

7月の日経平均は最高値を更新したエヌビディアやナスダック総合指数、為替の円安基調を手がかりに、日経平均寄与度の高い半導体関連株が買われ、7月18日の取引時間中に7月4日以来となる40,000円台を回復しました。その後、23日に日米関税交渉が合意し、相互関税が25%から15%に引き下げられたことなどから日経平均は一時41,342.59円まで上昇しました。関税の不透明感が後退したことで翌日も続伸し、年初来高値を更新しました。

執筆時点では日銀の金融政策決定会合の結果が判明していません。利上げ見送りと予想されていますが、その結果も8月相場に影響を与える可能性があります。


8月の日経平均は、関税交渉進展の好材料を織り込みつつ、与党が過半数割れの大敗となった7月27日の参議院選投開票の結果を受けた政局動向をにらむ展開でスタートすることが予想されます。与党の選挙戦での敗退は相場にある程度織り込まれていましたが、新たな政局の枠組みの中、減税など政策に対する各党のスタンスや為替相場への影響は不透明要因です。

月中旬にかけての決算発表の後半戦では、合意した関税の影響度が反映された企業業績見通しが関心を集めることになりそうです。


企業決算シーズンが一巡した月半ば以降は例年、国内外の機関投資家が夏休み入りすることで市場参加者が減少し、「夏枯れ相場」となる傾向があります。需給と物色的には、日経平均とともに機関投資家のベンチマーク指数として活用される「JPX日経インデックス400」「JPX中小型インデックス」の指数構成銘柄入れ替え発表が7日に予定されています。

新規採用銘柄は、機関投資家のインデックス運用の対象となることから中小型株物色が高まる期待のあるイベントです。このほか、消費・小売りを中心とする2025年8月期の配当株主優待権利取り確保の動きが下旬に向けては意識されます。


また8月はアノマリー(経験則)的に為替相場が円高方向に振れることが多く、輸出・ハイテク株は上値が重くなる傾向もあります。基調的には下ブレを警戒しつつ、押し目買いの投資スタンスが有効となりそうです。


参考銘柄:決算発表は14日で一巡、トヨタ決算の7日がヤマ場

3月期決算企業の2025年4-6月期決算発表は、8月8日をピークに14日で一巡します。相場への影響度が大きい主な銘柄では、1日に任天堂<7974>、日本製鉄<5401>、5日にリクルートホールディングス<6098>、三菱重工業<7011>、6日に川崎重工業<7012>、NTT<9432>、7日にトヨタ自動車<7203>、ソフトバンクグループ<9984>、8日に日本郵政<6178>が予定されています。


特に、任天堂は「Nintendo Switch 2」発売の初動が反映された決算として期待されます。防衛関連の三菱重工業、7日の後場取引時間中に発表するトヨタ自動車、同日大引け後発表のソフトバンクグループの決算発表も注目されます。


【参考銘柄】

任天堂

三菱重工業

トヨタ自動車

ソフトバンクグループ


<8月:日本の主要スケジュール>

・8/7:景気動向指数

・8/8:日銀金融政策決定会合の「主な意見」(7月開催分)

・8/11:日本株市場休場(山の日)

・8/13:国内企業物価指数

・8/22:全国消費者物価指数

・8/29:東京都区部消費者物価指数



記事作成日:2025年7月24日


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