ブロードコム<AVGO>
◎2025/12/11(木)終値406.37ドル-6.6ドル
◎この日の通常取引は-1.59%安で終えましたが、取引終了後に発表した決算を受けて、時間外取引で-4.47%安となりました
◎2025年8-10月期売上高が180億2,000万ドルで市場予想175億ドルを上回り、一株当たり利益1.95ドルも市場予想1.87ドルを上回りました
◎2026年1月期今期の売上高予想191億ドルも市場予想184億ドルを上回りましたが、AI製品の受注残730億ドルが一部投資家の期待に届かなかったようです
◎高コストなAI製品の比率上昇による利益率低下への懸念に加え、アンスロピックからの110億ドルの追加受注や増配などの好材料も織り込み済みとして、失望売りが優勢となったようです
オラクル<ORCL>
◎2025/12/11(木)終値198.85ドル-24.16ドル
◎前日取引終了後に発表した決算や設備投資計画の大幅な引き上げが嫌気され、前日比-10.83%の急落となりました
◎2025年9-11月期売上高160億5,800万ドルが、市場予想161億9,000万ドルを下回りました
◎また、同期間の設備投資額は約120億ドルに達し、市場予想83億ドルを大幅に上回りました
◎さらに、2026年5月期今期の設備投資計画を従来の350億ドルから500億ドルへ約4割引き上げると発表しました
◎これを受け、負債拡大やフリーキャッシュフローの赤字転落、AI投資の収益化に対する懸念が一気に強まりました
◎これにより、JPモルガン・チェース<JPM>+2.34%のアナリストは投資判断「中立」を維持し、目標株価を270ドルから230ドルに引き下げ、別のアナリストも投資判断「買い」を維持し、目標株価を380ドルから325ドルに引き下げました
アルファベット<GOOGL>
◎2025/12/11(木)終値312.43ドル-7.78ドル
◎競合のオープンAIが新型AIモデル「GPT-5.2」を発表し、AI開発競争の激化が懸念され前日比-2.42%安となりました
◎GPT-5.2は科学・数学分野などの性能を高めたモデルで、グーグルの最新モデル「Gemini 3」に対抗する動きと受け止められました
◎また、オープンAIとの提携を発表したウォルト・ディズニー<DIS>+2.41%が、グーグルを著作権侵害で批判したとの報道も売り材料視されました
◎これらを受け、グーグルのAI市場での優位性や著作権リスクに対する警戒感が投資家の間で広がったようです
ウォルト・ディズニー<DIS>
◎2025/12/11(木)終値111.46ドル+2.63ドル
◎オープンAIと資本提携で合意し、10億ドルを出資すると発表したことが好感され、前日比+2.41%高となりました
◎3年間のライセンス契約により、オープンAIの動画生成AI「Sora(ソラ)」でミッキーマウスなどのキャラクターを利用可能にし、若年層の取り込みを狙います
◎また、従業員向けにチャットGPTを導入し、新製品開発などに活用する方針も示されました
◎一方で、アルファベット傘下のグーグルに対しては、AI学習での著作権侵害を警告しており、AI戦略におけるパートナー選別を鮮明にしました
ロビンフッド・マーケッツ<HOOD>
◎2025/12/11(木)終値123.38ドル-12.28ドル
◎11月の月次実績で、株式や暗号資産(仮想通貨)の取引量が前月比で大幅に減少したことが嫌気され、前日比-9.05%安と急落しました
◎株式取引量は前月比37%減の2,015億ドル、暗号資産取引量は同12%減の286億ドルに落ち込みました
◎プラットフォーム資産総額も前月末比5%減少し、個人投資家の取引活動が冷え込んだとの懸念が広がりました
◎これを受け、あるアナリストは投資判断「オーバーウェイト」を維持し、目標株価を155ドルから152ドルへ引き下げました
ニューモント<NEM>
◎2025/12/11(木)終値99.42ドル+5.02ドル
◎NY金先物相場が大幅に反発したことを受け、世界最大級の金鉱株である同社に買いが集まり、前日比+5.31%高となりました
◎米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ決定に加え、米国の新規失業保険申請件数が市場予想より弱く、ドル安が進み金価格は4,300ドル台まで上昇しました
◎あるアナリストは、中央銀行の旺盛な需要やETF(上場投資信託)への資金流入を背景に、金価格が1979年以来の好調なパフォーマンスを見せていると指摘しました
◎銀価格も一時最高値を更新するなど貴金属全体が活況を呈しており、国債や通貨から貴金属への資金シフトが続いているようです
ビザ<V>
◎2025/12/11(木)終値345.63ドル+19.9ドル
◎バンク・オブ・アメリカ<BAC>+0.88%のアナリストが、投資判断を「中立」から「買い」へ引き上げ、目標株価を382ドルとしたことが好感され、前日比+6.1%高と大幅反発しました
◎アナリストは、懸念されていたステーブルコイン(法定通貨連動の暗号資産)の普及について、「リスクではなく成長機会になる」との見方を示しました
◎消費者が既存のカード特典などを手放して移行する可能性は低く、むしろ国際決済などでVisaのネットワークが活用され恩恵を受けると分析しています
◎また、予想PER(株価収益率)が過去10年で最低水準にある割安感や、高い利益率を維持している点も再評価されました
◎同業のマスターカード<MA>+4.54%も買われました
ロイヤル・カリビアン・クルーズ<RCL>
◎2025/12/11(木)終値279.7ドル+19.32ドル
◎新たに20億ドルの自社株買い枠の設定と四半期配当の支払いを発表したことが好感され、前日比+7.41%高と大幅続伸しました
◎バンク・オブ・アメリカのデータで、旅行支出全体が減少する中、11月のクルーズ旅行への支出は前年比11.2%増と好調だったことも追い風となりました
◎FRBの利下げによる借入コスト低下や個人消費の底堅さも評価され、カーニバル<CCL>+5.93%も上昇しました
ルルレモン・アスレティカ<LULU>
◎2025/12/11(木)終値187.01ドル-0.61ドル
◎この日の通常取引は-0.32%安で終えましたが、取引終了後に発表した決算や最高経営責任者(CEO)退任などが好感され、時間外取引で+10.67%高と急騰しました
◎北米の不振を中国市場の成長が補い、2025年8-10月期売上高が25億6,600万ドル(前年同期比7%増)で市場予想24.8億ドルを上回り、一株当たり利益2.59ドルも市場予想2.21ドルを上回りました
◎2026年1月期今期の見通しも上方修正し、売上高を従来予想109.6億ドルから109.6億~110.5億ドルに引き上げ、一株当たり利益も従来予想12.85ドルから12.92~13.02ドルに引き上げました
◎また、カルビン・マクドナルドCEOの退任も発表され、経営体制の刷新による業績回復への期待感も買い材料となったようです
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