💡この記事のポイント
✅半導体株は上昇傾向も出遅れ。米中貿易摩擦緩和進めば追い風に
✅メタがデータセンター向けに電力確保するなどAI需要は拡大へ
✅半導体関連の日米株10選をご紹介
🔎登場する主な銘柄
✅米国株:エヌビディア、ブロードコム、クアルコム
✅日本株:アドバンテスト、ソシオネクスト、フジクラ
✅半導体株は上昇傾向も出遅れ。米中貿易摩擦緩和進めば追い風に
✅メタがデータセンター向けに電力確保するなどAI需要は拡大へ
✅半導体関連の日米株10選をご紹介
✅米国株:エヌビディア、ブロードコム、クアルコム
✅日本株:アドバンテスト、ソシオネクスト、フジクラ
出遅れ気味の半導体株、米中貿易摩擦緩和は追い風に
AI需要は長期的に拡大見込み
米国の半導体関連株5選
日本の半導体関連株5選
その他関連株
6月11日にはフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は高値5,302.64ポイントまで上昇し、4月7日の年初来安値3,388.62ポイントからの上昇率は56.48%となりました。ただし、2024年7月の史上最高値5,904.54ポイントまでは依然として約600ポイントのカイ離があり、S&P500が6月11日高値6,059.4ポイントで、2月19日の史上最高値6,147.43ポイントまであと88ポイント程度まで接近している中、相対的に出遅れ感が意識されるところです。
5月12日にトランプ政権は、バイデン政権でのAI(人工知能)用半導体の輸出規制案を正式に撤回すると発表し、簡素な新規制を今後導入する方針を示しました。中国など懸念国への先端技術流出を阻止する方針であることに変わりはなさそうですが、少なくとも、友好国と位置付けられる中東諸国など約120カ国に対し想定されていた輸出数量制限などは撤廃されるものと見られます。
なお、米中貿易問題を巡って行われていた閣僚級協議は一旦合意に達しました。今後、対中半導体輸出規制の緩和などが進めば、半導体関連株の追い風になるでしょう。
メタ・プラットフォームズ<META>は6月3日、コンステレーション・エナジー<CEG>が運営する原子力発電所から今後20年にわたり電力を購入する契約を結んだと発表しています。AI向けデータセンターの急増で懸念される電力不足への対応に備えます。中国企業ディープシークの台頭によって、AI向けデータセンター投資の縮小が一時懸念されてきた中、過度な警戒感の後退に繋がりそうです。
以上にように、半導体業界を取り巻く環境は改善方向に向かっていると考えられます。それに伴って半導体関連株のリバウンドが期待できそうです。
GPU(画像処理半導体)で世界シェア約8割と推定される米半導体メーカーです。半導体設計のみを行ない、製造は自社で行なわないファブレス企業です。AI向けに需要が急拡大し業績は急成長。時価総額トップの座を、マイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>と競っています。
株価は1月7日上場来高値153.13ドルから4月7日年初来安値86.62ドルまで下落しましたが、その後はリバウンドに転じ、6月12日高値145ドルまで上昇しています。
データセンター、通信キャリア、スマホ、自動車などへの供給を主力とする半導体メーカーです。積極的な企業買収で業容を拡大し、最近ではカスタム半導体と呼ばれるAI向けのASIC(特定用途向け集積回路)が大きく成長しています。粗利益率の高さはエヌビディアの70%を凌ぐ77%となっています。
株価は4月7日年初来安値138.1ドルを底にV字回復中です。6月4日には265.43ドルまで上昇し上場来高値を更新しました。
パワー半導体が売上の過半を占め、同分野では世界トップを争っています。SiC(炭化ケイ素)ウエハ材料からデバイスまでを一貫して生産しています。6月開催のカンファレンスでは最高経営責任者(CEO)が下期に向けての回復に自信を示し、株価が急伸しています。
株価は2023年7月上場来高値111.35ドルから今年4月8日年初来安値31.04ドルまで下落しましたが、6月11日高値54.44ドルまで回復しています。今春以降は堅調ですが、上場来高値と比べると出遅れはまだまだ大きいと言えそうです。
携帯端末向けに強みを持つ半導体大手で、工場を持たないファブレス企業です。6月には英国の同業アルファウェーブを約24億ドルで買収と発表しています。同企業はデータセンター向けに高い技術力を有しており、今後のデータセンター向け拡大が期待されます。
株価は2024年6月上場来高値230.63ドルから今年4月7日年初来安値120.8ドルまで下落しましたが、6月11日高値162.14ドルまで値を戻しています。ただ、2月5日年初来高値177ドルは下回ったままであり、ほかの半導体関連銘柄と比べるとやや出遅れ感があります。
半導体製造装置の世界最大手メーカーです。半導体の製造プロセスにおいて大半をカバーしているとされます。2025年2-4月期決算においては、中国向けの売上比率が前年の43%から25%に大幅に低下するも、最先端のファウンドリー(製造受託)やロジック向けが加速し、増収増益を達成しています。
株価は2024年7月上場来高値255.89ドルから今年4月7日年初来安値123.74ドルまで下落。その後5月15日高値176.38ドルまで反発して以降は、およそ155~175ドル程度で推移しています。
半導体テスタ(試験装置)の最大手企業で、メモリテスタ、SoC(システム・オン・チップ)テスタともに世界で過半のシェアを握っています。GPU向けの試験装置ではほぼ独占に近い状況にあり、エヌビディアとも創業時から取引を行っています。
株価は1月10日上場来高値10,430円から4月7日年初来安値4,703円まで下落しましたが、6月16日高値9,403円まで反発しました
「ソリューションSoC」という新しい独自のビジネスモデルのもとで、カスタムSoCを開発・提供している半導体のファブレスメーカーです。カスタム半導体を手掛けているのでブロードコムの動きに連動しやすい面もあります。自動車やデータセンター向けが主力であり、注力中である北米市場向け大型案件も受注しています。
株価は2023年6月上場来高値5,666円から今年4月7日年初来安値1,233.5円まで下落。その後は順調に上昇を続け、6月12日高値2,572.5円まで回復しています。ただ、1月10日年初来高値2,818円はまだ下回っており、上昇余地はありそうです。
半導体シリコンウエハーで世界2位のシェアを持つ専業メーカー。シリコンウエハーは半導体の「基板」となる素材であり、スマートフォンやパソコンなどあらゆる電子部品に搭載されています。6月11日にインテル<INTC>の急騰を受け、シリコンウエハーの需要回復期待の連想買いから大幅高となりました。
株価は2024年4月高値2,684円から今年4月7日年初来安値745.5円まで下落。その後1,000円前後でのもみ合いが続き、2月26日年初来高値1,288円と比べても出遅れが顕著な銘柄と言えそうです。
データセンターで使われる光ファイバケーブルなどを手がけ、住友電気工業<5802>、古河電気工業とともに電線大手3社の一角を占めます。エレクトロニクス向けフレキシブルプリント配線板も主要製品です。光ファイバをつなぐ機械の融着機も世界シェア1位で、電線株の中でもデータセンター需要拡大で最もメリットを受けると見られています。
株価は2月13日上場来高値7,620円から4月7日年初来安値3,592円まで下落。その後は順調に回復傾向で、6月10日高値7,118円まで上昇しました。昨年は約6倍高の急騰を演じ、2022年の600円前後からはテンバガー(10倍株)を達成した銘柄ですが、上場来高値更新後は出遅れ気味であり、春以降の上昇で勢いが復活してくる気配もありそうです。
半導体製造装置大手の一角で、ダイシング装置(世界シェア7~8割)、グラインディング装置(世界シェア6~7割)などを手がけています。とりわけ、AI半導体に使用されるHBM(高帯域幅メモリ)向け装置では大半のシェアと推定され、生成AI市場拡大でメリットを最も享受し得る銘柄と言えます。
株価は2024年7月上場来高値68,850円から今年4月7日年初来安値22,640円まで下落。その後5月14日高値37,150円まで上昇後はおよそ32,000~35,000円程度で推移しています。
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記事作成日:2025年6月16日
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