💡この記事のポイント
✅日経平均が取引時間中として、史上初の44,000円台を突破し最高値を更新
✅株価上昇の背景には、次期政権への期待や海外投資家の買いなど複数の要因
✅市場を牽引する半導体、防衛、自動車などの注目関連銘柄を解説
🔎登場する主な銘柄
✅アドバンテスト、三菱重工業、トヨタ自動車、三井住友フィナンシャルグループ
✅日経平均が取引時間中として、史上初の44,000円台を突破し最高値を更新
✅株価上昇の背景には、次期政権への期待や海外投資家の買いなど複数の要因
✅市場を牽引する半導体、防衛、自動車などの注目関連銘柄を解説
✅アドバンテスト、三菱重工業、トヨタ自動車、三井住友フィナンシャルグループ
最高値更新の背景にある3つのポイント
相場を支える材料と、目先のポイント
注目テーマと関連銘柄
投資初心者の方へのヒント
2025年9月9日、東京株式市場で日経平均は一時44,185.73円まで上昇し、史上初めて44,000円台に乗せ、8月19日の取引時間中につけた最高値43,876.42円も上回りました。この歴史的な株価上昇の背景には何があるのでしょうか。今回は、日経平均の最高値更新の理由と、関連する注目銘柄について解説します。
今回の株価上昇は、主に3つの要因が重なったことによるものと考えられそうです。
石破首相が退陣を表明したことを受け、次の政権が大規模な経済対策を打ち出すのではないか、との期待感が市場で高まっています。特に「選挙は買い」という相場の経験則もあり、自民党総裁選の終了まで思惑的な買いが続きやすい状況のようです。
これまで利益確定売りを進めていた海外投資家が、日本の政局転換をきっかけに再び日本株買いに動いているようです。海外勢の買い余力は大きいとみられており、相場を押し上げる大きな力となっています。
前日の米国株式市場では、利下げ観測を背景にハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が約1カ月ぶりに最高値を更新しました。この流れを受けて、東京市場でも半導体関連株を中心に買いが広がっているようです。
日経平均の予想PER(株価収益率)は18倍に接近し、4月の安値以降、上昇が続いています。PERは「株価を一株当たり利益で割った指標」で、一般に数値が高いほど将来の利益成長に対する期待が織り込まれている、と理解できます。ここ数年ではもっとも高い水準となっていますので、割高感もそろそろ意識される可能性があります。
目下は、政策転換への思惑、海外勢の先物主導の買い、米国の金利低下が相場の下支えになっています。一方で、今週は米消費者物価指数(CPI)の発表が予定され、来週は連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。金利見通しやドル円の動き次第で、半導体など金利敏感・期待先行の業種は株価が動きやすくなります。
今回の株価上昇局面で、特に市場の注目を集めているテーマと関連銘柄をご紹介します。
米国株高の流れを受け、日本の市場でも半導体関連株が相場を力強く牽引しています。日経平均への寄与度が高い銘柄も多く、指数の上昇に大きく貢献しているようです。
アドバンテスト<6857>
半導体の検査装置で世界的なシェアを誇る企業です。生成AI(人工知能)向け半導体の需要拡大の恩恵を受ける代表的な銘柄として注目されています。
東京エレクトロン<8035>
半導体を製造する装置の分野で世界トップクラスのメーカーです。半導体市況の回復期待を背景に、株価は上昇基調が続いています。
レーザーテック<6920>
半導体マスクの欠陥を検査する装置で、世界シェアをほぼ独占しています。最先端の半導体製造に不可欠な技術を持つ企業です。
次期政権が防衛費を増額するとの思惑から、防衛関連株にも買いが集まっています。地政学リスクの高まりも、このテーマへの関心を後押ししているようです。
三菱重工業<7011>
日本の防衛産業をリードする総合重工メーカーです。防衛装備品の開発・製造で中心的な役割を担っており、防衛費増額の恩恵を直接的に受ける銘柄とみられています。
IHI<7013>
航空機エンジンなどを手掛ける大手重工業です。戦闘機のエンジンなどで高い技術力を持ち、防衛分野での貢献が期待されます。
これまで相場の主役だった半導体株などと比べ、出遅れ感が意識されている自動車株にも資金が向かいやすくなっているようです。景気の先行きに期待が持たれる局面では、代表的な景気敏感株として見直される可能性があります。
トヨタ自動車<7203>
世界販売台数トップクラスを誇る日本を代表する企業です。ハイブリッド車(HV)の好調が業績を牽引しており、安定した財務基盤や株主還元策も魅力とされています。
本田技研工業<7267>
四輪事業と二輪事業の世界的なブランドです。特に二輪は世界トップシェアを誇り、収益性の高さが強みです。電動化への取り組みも加速させています。
マツダ<7261>
独自のデザイン「魂動(こどう)」と高効率エンジン「SKYACTIV(スカイアクティブ)」技術で根強いファンを持つ自動車メーカーです。近年は、収益性の高いSUVの大型車種に力を入れており、ハイブリッドモデルなども展開しています。
一方で、これまでの金融引き締め政策からの転換期待で売られていた金融株にも、押し目買いの動きが見られるようです。
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
国内最大の金融グループです。金利が正常化に向かう過程で、利ざやの改善が期待されます。
三井住友フィナンシャルグループ<8316>
三菱UFJと並ぶメガバンクの一角です。株主還元の積極化なども投資家から評価されています。
SBIホールディングス<8473>
ネット証券最大手のSBI証券を中核とする金融グループです。新しいNISA(少額投資非課税制度)の開始などで個人投資家のすそ野が広がる中、株式市場の活況は同社の追い風となりそうです。暗号資産(仮想通貨)関連事業の動向も注目されています。
株価指数が大きく上昇した直後は、短期の値動きが荒くなりやすいです。マーケットは上がるときもあれば下がるときもあり、一本調子で上昇し続けるわけではありません。焦って一度にまとめて買うより、つみたてや分散など、時間と銘柄を分ける工夫が安心材料になります。相場の流れが悪いときに安く買って待つ、ことも重要です。ウォーレン・バフェットの投資哲学なども参考にしてみてください。
記事作成日:2025年9月9日
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