トランプ関税の影響を受けにくそうな米国株3選+25銘柄/ユナイテッドヘルス、ニューモント、ベライゾン

💡この記事のポイント

✅トランプ関税で世界中のマーケットが混乱

✅輸入に頼らない企業や高配当株は関税の影響を受けにくい可能性

✅トランプ関税の影響を受けにくそうな米国株3選+25銘柄をご紹介

🔎登場する銘柄

ユナイテッドヘルス・グループニューモントベライゾン・コミュニケーションズ

 

目次

相互関税が発動されても影響を受けにくい企業は?

ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>

ニューモント<NEM>

ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>

その他の関税の影響を受けにくそうな25銘柄

トランプ関税の影響を受けにくそうな米国株3選+25銘柄/ユナイテッドヘルス、ニューモント、ベライゾン

相互関税が発動されても影響を受けにくい企業は?

トランプ政権が相互関税を発動させるや否や、一部の国や地域に対しては上乗せ分の関税発動を90日間猶予することを明らかにしました。世界の株式市場はこの発言を受けて上昇に転じましたが、二転三転するトランプ関税に、企業はもとより、世界中の株式市場も翻弄される状況が続いています。

 

トランプ関税は輸入品にかけるものですから、輸入に頼らないようなを行っている企業は関税の影響を受けにくいかもしれません。また、株式市場が軟調に推移すれば高配当株連続増配株などに注目が集まるかもしれません。

 

そこで今回は、トランプ関税の影響が少なそうな米国株3銘柄をご紹介します。

 

 

ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>

企業紹介

米国の医療保険最大手。各種医療保険サービスの他、医療情報サービスや薬剤給付管理等も提供。

 

注目ポイント

米国の公的保険医療プログラムである「メディケア」は、65歳の高齢者や特定の障害者向けの健康保険で、4つのプログラムに分かれています。そのうちの1つ「メディケア・アドバンテージ・プラン(パートC)」は民間の保険会社がサービスを提供していますが、インフレに伴うコスト上昇等によって厳しい経営環境を強いられていました。

 

そのため、メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)が、2025年から2026年にかけて、民間会社によって運営されている「メディケア・アドバンテージ・プラン(パートC)」への支払いを平均で5.06%増額すると発表したことが好感されています。

予想配当利回りは1.48%。(2025/4/16現在)

 

株価動向

株価は2024年11月上場来高値630ドルから今年2月21日年初来安値438.5ドルへ下落。その後は上昇基調で4月11日高値606.36ドルまで上昇しました。全体相場が下落する中、ディフェンシブ株の代表格として買われました

 

ニューモント<NEM>

企業紹介

北米や南米、オーストラリア等で金の採掘や製錬を行う。金鉱株で唯一のS&P500指数採用銘柄。

 

注目ポイント

トランプ政権による関税政策によって景気減速への懸念や世界経済の不確実性が高まっていることから、投資家のリスクオフが進み現物資産である金(ゴールド)への需要が高まり、金価格の上昇が続いています。

 

コロナショックが起こった2020年初には1トロイオンス=1,500ドル台でしたが、世界経済の先行き不安やインフレ懸念、地政学リスク、中国などの中央銀行による購入などから上昇を続け、2024年からは安全資産としての金の人気が加速し、今年4月16日には3285.5ドルまで上昇し史上最高値を更新しました。5年で2倍以上に値上がりしました。

 

金価格のさらなる上昇を期待して、金鉱株や金ETFなどに投資家からの注目が集まっているようです。

予想配当利回りは1.82%。(2025/4/16現在)

 

株価動向

株価は2024年10月高値58.72ドルから12月安値36.86ドルへ下落。今年に入ってからは上昇に転じ、今年4月11日年初来高値55.86ドルまで上昇しました。

 

ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>

企業紹介

米通信大手で、一般消費者や企業等向けに無線と有線の通信関連製品やサービスを提供。IoT分野にも積極的に投資。

 

注目ポイント

2024年10-12月期決算では、顧客がニーズに応じて料金プランを設定できる「マイプラン」が好評で、携帯電話の月額課金契約者数が四半期としては過去5年間で最高となる加入者増となりました。それにより、売上高、1株当たり利益が市場予想を上回る結果となり、2024年12月期前期の業績は増収増益となりました。

 

好調な業績を背景に増配基調が継続していて、2023年12月期前々期の配当金は2.64ドルでしたが、2024年12月期前期の配当金は2.69ドルと0.05ドルの増配となりました。予想配当利回りは6.17%。(2025/4/16現在)

 

トランプ関税によって貿易摩擦が激化することや景気減速への懸念が高まっていることから、ディフェンシブかつ高配当株の同社に注目が集まっているようです。

 

株価動向

株価は2024年9月高値45.36ドルから今年1月10日年初来安値37.59ドルへ下落。その後は上昇基調で、3月10日年初来高値47.35ドルまで上昇しました。3月以降は株価が下がると高い配当利回りが下値抵抗となり、41ドル程度で下げ止まる展開が続いています。

 

その他の関税の影響を受けにくそうな25銘柄

ネットフリックス

コカ・コーラ

モンスター・ビバレッジ

ヤム・ブランズ

ハーシー

モンデリーズ・インターナショナル

コルゲート・パルモリブ

プログレッシブ

TJXカンパニーズ

CVSヘルス

エレバンス・ヘルス

HCAヘルスケア

マーシュ・アンド・マクレナン

ギリアド・サイエンシズ

バーテックス・ファーマシューティカルズ

プロクター・アンド・ギャンブル

サザン・カンパニー

トラベラーズ・カンパニーズ

フィリップ・モリス

アルトリア・グループ

AT&T

コストコ・ホールセール

ダラー・ゼネラル

メルカドリブレ

チャブ
 
 

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記事作成日:2025年4月16日

ファイナンシャルプランナー
横山利香

短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャルプランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行う。株式や不動産への投資を中心に、為替などさまざまな金融商品への投資を行う。大学生の子どもがいる。

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