エヌビディアはどうなる?米国のAI主力株7選

💡この記事のポイント

✅グーグル製半導体の台頭でエヌビディア株が下落

✅巨大IT企業の脱エヌビディアなどで競争環境が激化

✅米国のAI主力株の状況をご紹介

🔎登場する主な銘柄

エヌビディアインテルアルファベット


目次

グーグル製AI半導体が台頭

エヌビディアの競争環境は激化

エヌビディア<NVDA>

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>

インテル<INTC>

アルファベット<GOOGL>

メタ・プラットフォームズ<META>

マイクロソフト<MSFT>

アマゾン・ドット・コム<AMZN>

エヌビディアはどうなる?米国のAI主力株7選

グーグル製AI半導体が台頭

これまでAI(人工知能)ブームをけん引してきたエヌビディア<NVDA>の株価が弱含む一方で、アルファベット<GOOGL>は堅調に推移しています。


きっかけとなったのは、メタ・プラットフォームズ<META>がアルファベット傘下のグーグル製AI半導体「TPU(Tensor Processing Unit)」の採用を計画しているとの報道でした。さらに、グーグルの生成AI「Gemini 3」がオープンAIの「チャットGPT」を上回る性能で好評なことも、TPUの評価を高める一因となっています。これにより、エヌビディアの一強体制が揺らぐとの見方につながったようです。


エヌビディアの競争環境は激化

エヌビディアについては、いくつかの懸念があることも確かです。たとえば、グーグルやメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム<AMZN>など「ハイパースケーラー(巨大データセンターを運営する大企業)」と呼ばれるクラウドサービスを大規模に展開する巨大企業が、エヌビディアへの依存度を下げようとしていることです。これもエヌビディアの下落の背景の一つです。


また、競合企業との競争激化もあります。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やインテル<INTC>などの半導体メーカーは、AI半導体に力を入れています。さらに、米国と中国の貿易問題も深刻です。中国への輸出規制で、エヌビディアの中国でのAI半導体のシェアが減少するとともに、中国の半導体メーカーのシェアが増加するとの見方もあります。中国は自国での半導体製造に注力しており、いずれ大きなライバルとなる可能性があります。


市場では、データセンターへの過剰投資問題など、AIブームを懸念する見方もあります。ただ、AIが今後もさまざまな形で利用され、進化を続けていくことに間違いはないでしょう。これからの投資では、単にAI関連と一括りにするのではなく、企業の特徴を踏まえ、投資環境を見極めたうえで段階的に判断していくことが必要になりそうです。


エヌビディア<NVDA>

画像処理用のGPU(画像処理半導体)半導体を開発し、主にデータセンター向けとして販売しています。


2025年8-10月期決算では、データセンター向けの先端半導体などが好調で、売上高、利益とも市場予想を上回り、四半期ベースで過去最高を更新しました。11月17日には、同社のシステムが、日本の国立研究機関である理化学研究所の新しいスーパーコンピュータに採用されると発表しています。また、ファナック<6954>とAIを搭載した産業用ロボットの開発で提携し、「フィジカルAI」の分野でも存在感を高めています。


株価は4月7日年初来安値86.62ドルから10月29日上場来高値212.19ドルまで上昇。その後は、上昇一服となり、直近では180ドル前後で推移しています。


アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>

半導体メーカーで、マイクロプロセッサーやチップセットなどの製造を手がけています。


2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比35.6%増、営業利益は同75.4%増の増収増益でした。11月に開催されたアナリスト説明会では、今後5年間の売上高の伸びが加速し、向こう3~5年の年平均増収率は35%超になるとの見通しを示しています。次世代AI半導体「Instinct」シリーズが評価を高めており、エヌビディアの対抗馬と見られています。


株価は4月8日年初来安値76.48ドルから10月29日上場来高値267.08ドルまで上昇。その後は、上昇一服となり、直近では220ドル前後で推移しています。


インテル<INTC>

主にマイクロプロセッサー、チップセットの設計、製造を手がけています。


2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比2.8%増、営業損益は前年同期の赤字から6億8,300万ドルの黒字に転換しました。米国政府やエヌビディアなどからの大型出資や経営改善への取り組みが、同社の信頼性向上に繋がり株価も回復基調です。直近では、アップル<AAPL>独自の「Mシリーズ」チップの製造を請け負うとの報道が好感されました。


株価は4月8日年初来安値17.67ドルから10月28日高値42.48ドルまで上昇。その後は、上昇一服となっていましたが、12月3日年初来高値44.02ドルまで上昇しています。


アルファベット<GOOGL>

インターネット上での検索サービス(Google)のほか、Android OSやウェブブラウザなどを手がけています。


2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比15.9%増、営業利益は同9.5%増と増収増益でした。直近では、グーグルが独自開発したAI半導体「TPU」をメタ・プラットフォームズが購入するとの思惑から、株価が急上昇しています。好評の「Gemini 3」とともに、新たなAIの主役と捉えられているようです。


株価は4月7日年初来安値140.53ドルから11月25日上場来高値328.83ドルまで上昇しています。


メタ・プラットフォームズ<META>

「Facebook」や「Instagram」などの運営のほか、VR(仮想現実)やMR(複合現実)、AR(拡張現実)関連製品の研究・開発も手がけています。


2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比26.2%増、営業利益は同18.4%増と増収増益でした。直近では、ブルー・アウル・キャピタルの運用するファンドと、データセンターのキャンパスを開発・運営する合弁事業契約を締結したと発表しています。


株価は4月21日年初来安値479.8ドルから8月15日上場来高値796.25ドルまで上昇。その後は、調整に入り、直近では640ドル前後で推移しています。


マイクロソフト<MSFT>

ソフトウェア製品の開発やライセンス供与、タブレット端末の製造、クラウドサービスなどを手がけています。


2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比18.4%増、営業利益は同24.3%増と増収増益でした。11月18日には、エヌビディアと共同でAI開発企業のアンソロピックに最大150億ドルを出資すると発表しています。一方で、クラウドの成長鈍化や弱い業績見通し、AI投資負担増などの懸念も重なり、11月は調整局面となりました。


株価は4月7日年初来安値344.79ドルから7月31日上場来高値555.45ドルまで上昇。直近では490ドル前後で推移しています。


アマゾン・ドット・コム<AMZN>

ネットでの小売販売のほか、電子書籍リーダーやタブレット端末などの電子デバイスの製造、販売も手がけています。


2025年7-9月期決算は、売上高が前年同期比13.4%増と増収だったものの、営業利益は前年同期比でほぼ横ばいにとどまりました。11月3日には、チャットGPTを手がけるオープンAIに対して、7年間で380億ドルの契約に基づきクラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」を提供すると発表しています。


株価は4月7日年初来安値161.38ドルから11月3日上場来高値258.6ドルまで上昇。その後は、上昇一服となり、直近では230ドル前後で推移しています。



記事作成日:2025年12月4日