💡この記事のポイント
✅ 中東情勢の緊迫化による原油高でエネルギー関連株が上昇
✅ 原油高の恩恵は「上流・下流・中流」で違う
✅ 高配当銘柄が多いエネルギー関連株をご紹介
🔎登場する主な銘柄
✅米国株:シェブロン、エクソン・モービル、EOGリソーシーズ
✅日本株:INPEX、コスモエネルギーホールディングス

✅ 中東情勢の緊迫化による原油高でエネルギー関連株が上昇
✅ 原油高の恩恵は「上流・下流・中流」で違う
✅ 高配当銘柄が多いエネルギー関連株をご紹介
✅米国株:シェブロン、エクソン・モービル、EOGリソーシーズ
✅日本株:INPEX、コスモエネルギーホールディングス
中東情勢の緊迫化で、原油は「上昇+急変」モードに
原油高でエネルギー関連株が注目される理由
シェブロン<CVX>
エクソン・モービル<XOM>
コノコフィリップス<COP>
EOGリソーシーズ<EOG>
デボン・エナジー<DVN>
フィリップス66<PSX>
ウィリアムズ・カンパニーズ<WMB>
INPEX<1605>
コスモエネルギーホールディングス<5021>
初心者の方へ
2026年3月、原油価格は地政学リスクの激化によって歴史的な局面を迎えています。米国とイスラエルによるイラン攻撃の長期化や、ペルシャ湾でのタンカー攻撃といった不測の事態が相次ぎ、原油価格は2月中旬の1バレル=62ドル台から3月5日には80ドルの大台を突破しました。
原油が一段と上がる局面では、ガソリン価格や輸送費などの上昇を通じてインフレ圧力が強まり、消費や景気の重荷になるとの見方も出てきます。実際、原油高が強く意識された局面では株式市場が下落しました。
一方で、今回のように地政学リスクが中心の相場では、ニュースの見出し一つで原油相場が急変し、株価も短期で振れやすくなります。
こうした原油高局面で注目されやすいのがエネルギー株です。理由はシンプルで、エネルギー企業の多くは「原油・ガスを売って稼ぐ」か、「原油を加工して燃料を売って稼ぐ」構造だからです。
統合型(上流+下流)は、上流の追い風を取り込みつつ、下流の精製・販売なども持つため事業が分散され、原油が荒く動く局面でも収益源が複数ある点が特徴です。
上流(採掘)企業は、原油価格が上がると販売単価が上昇し、利益が増えやすくなります。採掘コストが急に変わらなければ、売値の上昇分が利益に上乗せされやすいイメージです。
下流(精製)は、原油高そのものよりも、ガソリン・軽油などの製品価格との差が広がると利益が出やすくなります。原油が上がっても、製品価格も一緒に上がり利幅が確保できれば追い風になりやすい、というイメージです。
中流(輸送・貯蔵)は、原油そのものの値上がりよりも「運ぶ量」や「輸送の手数料」が収益のカギです。供給不安が強まる局面では、エネルギーの流れを支えるインフラとして注目されることがあります。
エネルギー企業は、こうして得られた膨大なキャッシュを、自社株買いや増配という形で積極的に株主に還元する傾向が強い業種です。インフレや景気後退への警戒が強まるなか、強固な収益基盤と還元力を持つエネルギー株は、資産を守りながら配当金を得るための有力な選択肢となります。
そこで今回は、原油高のメリットを配当という形で受け取れる可能性もあるエネルギー関連株をご紹介します。
石油の採掘(上流)から精製・販売(下流)まで一貫して手がける「統合型メジャー」の代表格です。原油が上がると採掘の利益が増えやすく、原油が下がっても精製・販売が下支えになる場合があります。同社は30年以上の連続増配実績があります。
中東情勢のニュースで原油が動く局面では、業種の代表格として買われやすい一方、原油の動きが落ち着くと株価も調整することがあります。
予想配当利回りは3.83%です。
世界最大級の「統合型メジャー」で、原油・天然ガスの価格動向が業績に反映されやすいタイプと言えます。エネルギー業種全体のムードを映しやすく、「原油高の象徴」として取り上げられることも多い銘柄です。
採掘(上流)と精製(下流)の両方を持つため、株価が振れやすい局面では、原油・ガスだけでなく下流の環境も合わせて確認しておくと理解が深まりそうです。
予想配当利回りは2.76%です。
採掘(上流)が中心のため、原油や天然ガスの値動きが利益に直結しやすい銘柄です。原油が上がる局面では業績期待が高まりやすい一方、原油が下がると業績も悪化しやすい点が特徴です。
加えて、利益の伸び方は「どれだけ生産できるか(生産量)」と「採掘コスト」が大きく左右します。原油が高い局面でも、コストが上がれば利益が増えにくいことがあります。
予想配当利回りは2.91%です。
こちらも採掘(上流)が中心です。原油が上がればプラスですが、利益を伸ばすには「掘る量」と「コスト」が重要です。
掘る量を増やしすぎてコストが上がると、原油が高くても利益が伸びにくい場合もあります。逆に、コストを抑えられていれば原油高の恩恵が出やすくなります。
予想配当利回りは3.25%です。
こちらも採掘(上流)が中心なので、原油・ガス価格に業績が左右されやすい銘柄です。中東情勢で原油が上がる局面では買われやすい一方、原油が反落すると売られやすい傾向があります。
ニュースで原油が動く局面では値動きが大きくなりやすいので注意したいところです。
予想配当利回りは2.57%です。
石油の精製・販売(下流)の比重が高い銘柄です。下流部門は原油価格そのものよりも、製品価格との差である「精製マージン(利益幅)」が収益のカギとなります。
原油が上がっても製品価格も上がって利幅が取れれば利益は増えますが、原油だけが急騰して利幅が縮むと利益が出にくくなります。
予想配当利回りは3.02%です。
天然ガスなどの輸送、販売、加工を手がける中流(輸送・貯蔵)寄りの企業です。天然ガスの輸送パイプラインなど、米国内の天然ガス需要や輸送量、契約に基づく手数料収入が収益の柱です。
ホルムズ海峡など中東の混乱は原油相場を動かしますが、ウィリアムズの事業は米国内の天然ガス輸送が中心のため、ホルムズ海峡の混乱で事業が止まるわけではありません。
予想配当利回りは2.78%です。
日本の資源開発大手で、採掘(上流)のため原油高は業績にプラスになりやすい銘柄です。中東情勢の緊迫化で原油価格が急伸した局面では、採掘する原油の収益拡大が意識され、株価が大きく反応しました。
一方で、原油高が一服すると利益確定の売りが出ることもあり、ニュースに連動して値動きが大きくなる可能性がありそうです。
予想配当利回りは2.63%です。
石油精製・販売(下流)を担う国内大手です。原油が上がる局面でも、利益が伸びるかどうかは製品価格との利幅や在庫評価などで変わります。
また、原油相場が急変する局面では、利益の出方が読みづらくなる場合も想定されます。原油の方向感に加え、国内の燃料市況やコストの動きもあわせて確認すると、より理解が深まりそうです。
予想配当利回りは3.66%です。
※ご紹介した配当利回りは記事作成時点(日本株は3月6日終値、米国株は3月5日終値)の情報を元にしています。
原油高のテーマは分かりやすい反面、地政学リスクのニュースなどで値動きが荒くなりやすい傾向があります。
まずは「上流・下流・中流」のどこが主戦場かを押さえたうえで、関連ニュースと株価の動きを結びつけて見ると理解が進みやすくなります。高配当という魅力がある一方で、相場急変時のリスクも含めて検討したいところです。
記事作成日:2026年3月6日