<2025年5月>アップル、エヌビディア、トヨタ自動車、三菱重工業など~日米株マーケットの注目ポイントと参考銘柄

💡この記事のポイント

✅トランプ関税、米中貿易摩擦、為替動向などが焦点

✅米国株はマグニフィセント・セブンなどの決算発表

✅日本株は3月決算企業の決算発表がピーク

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:アップルアマゾンエヌビディア

✅日本株:川崎汽船トヨタ自動車三菱重工業

 

目次

米国株

日本株

<2025年5月>アップル、エヌビディア、トヨタ自動車、三菱重工業など~日米株マーケットの注目ポイントと参考銘柄

米国株

関税政策と為替動向が不透明要因。主要企業が決算発表へ

4月のNYダウは、トランプ政権による相互関税の発表を受けて世界的な景気後退貿易摩擦への懸念が強まり、4日には前日比-2,231.07ドル安と過去3番目の下げ幅を記録しました。その後NYダウは、相互関税の90日間停止を受けて9日に同+2,962.86ドル高と史上最大の上げ幅となるなど乱高下し、4万ドルを挟んでの展開となりました。


5月のNYダウは、引き続きトランプ政権の関税政策米中貿易摩擦の動向、米国景気の動向が警戒される展開となりそうです。1日のISM製造業景気指数、2日の米国雇用統計、13日の消費者物価指数(CPI)など重要経済指標の発表で神経質な展開となることが予想されます。


また、米国では税還付が5月中旬に期限を迎え、ヘッジファンドの決算などから買いのエネルギーが後退しやすい時期に入り、「セル・イン・メイ」(5月に株を売れ)という米国の相場格言が意識されるタイミングにもなります。


7日に最終日を迎える米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利は現状維持となることが見込まれています。ただし、米政権側がパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の解任を求めているとの報道で、株式、債券、ドルのすべてが売られる「トリプル安」となり、その後トランプ大統領が発言を撤回し株価が急反発する局面もあり、まだまだ何があるか予断を許しません。


こうした中、米国主要企業の決算発表が佳境を迎えます。特に、エヌビディア<NVDA>の決算を受けた半導体や巨大テクノロジー株の動向が注目されます。主要企業の決算発表スケジュールは以下の通りです(現地時間)。


1日:マクドナルドアップルアマゾン・ドット・コム

2日:シェブロン

6日:アドバンスト・マイクロ・デバイセズ

7日:ウォルト・ディズニー

15日:ウォルマート

20日:ホームデポ

28日:エヌビディアセールスフォース


参考銘柄:アップル、アマゾン、エヌビディアなどが決算

5月の米国株市場では、アップル<AAPL>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>、エヌビディアといった「マグニフィセント・セブン」の一角が決算発表を予定しています。特に、AI(人工知能)や半導体関連銘柄に影響を与えるエヌビディアの決算には世界中の投資家が注目しています。


【参考銘柄】

アップル

アマゾン・ドット・コム

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ

ウォルマート

エヌビディア


<5月:米国の主要スケジュール>(日本時間)

・5/1:購買担当者景気指数(製造業PMI)確報値、ISM製造業景気指数

・5/2:米国雇用統計

・5/5:購買担当者景気指数(非製造業PMI)確報値、ISM非製造業景況指数

・5/6:FOMC(7日まで)

・5/8:政策金利、パウエルFRB議長会見

・5/13:消費者物価指数(CPI)

・5/15:生産者物価指数(PPI)

・5/22:購買担当者景気指数(製造業および非製造業PMI)速報値

・5/26:米国株市場休場(メモリアルデー)

・5/29:FOMC議事録(5月開催分)

・5/30:個人消費支出(PCE)


日本株

日米貿易協議の進展次第で日経平均は戻りを試す可能性

4月の日経平均は米国の関税政策に対する警戒感などから4月第2週に前日比4ケタでの変動を繰り返す乱高下となりました。7日は前日比-2,644円安で過去3番目となる下落幅となった一方、8日は同+1,876円高で過去5番目、10日は同+2,894.97円高で史上2番目の上げ幅を記録しました。日米貿易交渉を無難に通過したことを受けて月後半にかけては落ち着きを取り戻しましたが、為替相場の円高が警戒されて、積極的な買いも見送られました。


5月の日経平均は、引き続き継続協議となった米国との関税・貿易交渉の動向が焦点となりそうです。早期にまとまれば日経平均はアク抜け感から、3月下旬からの下落幅を取り戻す切り返し相場が期待されます。ただし、不安定な米国株市場の動向やトランプ政策の影響による円高ドル安の進行には注意が必要です。


一方、1日が最終日の日銀金融政策決定会合で政策金利は現状維持となる見込みですが、一段の円高が進むようだと、日経平均は4月7日の安値30,792.74円に向けて「二番底(下げて戻ってまた下がり安値圏が2つ形成されること)」を探りにくる可能性も残されています。なお、2022~2024年の過去3年で5月の日経平均はいずれも上昇しています。


例年は5月中旬にかけての3月決算企業の決算発表で業績相場が展開されることとなります。ただ、今回は米国の関税政策などの不透明感から、2026年3月期今期の業績見込みに対して企業側が慎重な見方を示す可能性があります。2025年3月期前期が好業績着地となっても、目先の材料出尽くしと捉えられる可能性があることには注意が必要でしょう。ただ、本来なら業績的に買われるはずの企業があまり買われず割安に放置される可能性もありそうです。


主要企業の決算発表スケジュールは以下の通りです。


2日:三菱商事日本航空

7日:川崎汽船LINEヤフー

8日:IHIトヨタ自動車任天堂

9日:日本製鉄三菱重工業パナソニックホールディングス

13日:フジクラ三越伊勢丹ホールディングスソフトバンクグループ

14日:サンリオ

15日:日本郵政三菱UFJフィナンシャル・グループ


参考銘柄:本決算発表のピーク、業績予想に注目

3月決算企業が多い日本株市場では、5月に本決算発表のピークを迎えます。株価は将来の企業業績を反映して動きますので、企業側が示す2026年3月期今期の業績予想に要注目。サプライズ予想を発表した企業には、素直に物色の矛先が向かうことになりそうです。


【参考銘柄】

三菱商事

川崎汽船

トヨタ自動車

三菱重工業

フジクラ

ソフトバンクグループ

<5月:日本の主要スケジュール>

・5/1:政策金利、植田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート) 

・5/5~6:日本株市場休場(こどもの日、みどりの日の振替休日)

・5/8:日銀金融政策決定会合議事要旨(3月開催分)

・5/9:景気動向指数

・5/12:景気ウォッチャー調査

・5/13:日銀金融政策決定会合の「主な意見」(4月開催分)

・5/14:国内企業物価指数、MSCI銘柄入替定期見直し(5月30日終値反映)

・5/23:全国消費者物価指数(CPI)

・5/30:東京都区部消費者物価指数(CPI)


記事作成日:2025年4月24日

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