「GV倍率」で市場の風向きを読む!グロース株とバリュー株、日米12選

💡この記事のポイント

✅市場のトレンドを示す「GV倍率」と、その見方を分かりやすく解説

✅最近、グロース株主導の相場に変化の兆しが

✅グロース株とバリュー株、それぞれの日米の代表的な銘柄を12社ご紹介

🔎登場する主な銘柄

✅米国株:マイクロソフトエヌビディアコカ・コーラバークシャー・ハサウェイ

✅日本株:アドバンテストソニーグループトヨタ自動車パナソニックホールディングス

 

目次

市場の転換点?「GV倍率」に注目

「GV倍率」とは?

なぜ今、GV倍率が注目されるの?

注目しておきたいグロース株とバリュー株12選

「GV倍率」で市場の風向きを読む!グロース株とバリュー株、日米12選

市場の転換点?「GV倍率」に注目

最近の日米の株式市場では、これまで相場をけん引してきたマグニフィセント・セブンなどの上昇に一服感が見られています。背景には、米中のAI(人工知能)半導体をめぐる開発競争への懸念などがあるようです。

 

このような市場の雰囲気が変わるタイミングで、投資家の注目を集める指標の一つに「GV倍率」があります。これは「今、市場の主役がどちらのタイプの銘柄なのか」を教えてくれる便利なものさしのようなものです。

 

今回はこのGV倍率を読み解きながら、今後の投資のヒントを探っていきましょう。

 

 

「GV倍率」とは?

GV倍率とは、米国の代表的な株価指数であるS&P500の構成銘柄を「グロース」と「バリュー」という2つの特性で分類した、「S&P500グロース指数」を「S&P500バリュー指数」で割って計算される指標です。

 

グロース株(成長株)は、将来的に大きな成長が期待される企業のことです。売上や利益が急拡大している最中で、株価も高めなことが多いですが、その分、株価の上昇も期待されます。ハイテク企業などに多く見られます。

 

バリュー株(割安株)は、企業の本来の実力や資産価値に比べて、株価が割安に放置されていると考えられる企業のことです。安定した大企業や、景気の波に業績が左右されやすい業種に多く見られます。

 

つまり、GV倍率が上がっている時はグロース株が、下がっている時はバリュー株が市場でより評価されている、と見ることができます。

 

 

なぜ今、GV倍率が注目されるの?

出所:S&P Global

 

これまで米国の株式市場では、ハイテクなどのグロース株に資金が集まりやすく、GV倍率は上昇傾向にありました。上図は2015年以降のGV倍率のグラフです。波はあるものの、今年の8月初旬には2.37倍まで上昇しました。

 

出所:S&P Global

 

ところが、8月初旬以降はピークアウトし、その流れに少し変化が見られはじめたようです。これまで出遅れていたバリュー株を見直す動きが強まり、GV倍率の上昇も一服しています。

 

グロース株はPER(株価収益率)PBR(株価純資産倍率)といった指標で見ると歴史的に高い水準にある銘柄も多く、割高感への警戒も根強いようです。そのため、上がり続けてきたグロース株優位の状況が、ここへきて転換点を迎えているのかもしれない、と注目されているのです。

 

 

注目しておきたいグロース株とバリュー株12選

ここでは、PayPay証券で取り扱いのある銘柄の中から、グロース株とバリュー株の代表的な銘柄をそれぞれご紹介します。

 

グロース株(成長株)

マイクロソフト<MSFT>

クラウドサービス「Azure」や、対話AI「ChatGPT」との連携などでAI分野をリードする巨大IT企業です。AI市場の拡大とともに、今後も高い成長が期待されています。7月末に好決算を発表し急騰しました。

 

エヌビディア<NVDA>

AI(人工知能)に不可欠な画像処理半導体(GPU)で圧倒的なシェアを誇ります。生成AIブームの中心的な存在であり、その成長性は世界中の投資家から注目を集めています。8月末に好決算を発表しましたが下落しました。

 

アマゾン・ドット・コム<AMZN>

Eコマース(電子商取引)の巨頭であると同時に、クラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」でも世界トップシェアを誇ります。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)やAI活用が進む中で、AWSの成長は続くと見られています。7月末に決算を発表し急落しました。

 

アドバンテスト<6857>

半導体の性能を検査するテスター(検査装置)の世界的大手です。AI半導体をはじめとする高性能な半導体の需要が拡大する中で、同社の検査装置の重要性はますます高まっています。9月初旬に中国アリババのAI半導体が脅威になるとの懸念から大幅安となりました。

 

ソニーグループ<6758>

ゲームや音楽、映画などのエンタメ事業から、半導体(イメージセンサー)、金融まで幅広く手掛けるグローバル企業です。特に、スマートフォンや自動車に搭載されるイメージセンサーでは世界トップシェアを誇り、今後の成長も期待されています。8月初旬に今期純利益予想を上方修正し大幅高となりました。

 

ソフトバンクグループ<9984>

傘下に英半導体設計大手のアームを持ち、世界中のAI関連企業へ投資を行っています。「AI革命の資本家」として、今後のAI市場の拡大とともに企業価値の向上が期待されそうです。8月下旬にアナリストの目標株価引き上げとエヌビディアの好決算で大幅高となりました。

 

バリュー株(割安株)

コカ・コーラ<KO>

世界最大の飲料メーカーで、強力なブランド力と安定した収益力が魅力です。景気の変動を受けにくく、安定した配当が期待できるため、ディフェンシブな銘柄としても知られています。

 

バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社です。保険事業を中核に、鉄道、エネルギー、消費財など多岐にわたる優良企業を傘下に収めています。「バリュー投資」の王道ともいえる銘柄です。

 

プロクター・アンド・ギャンブル<PG>

洗剤や紙おむつ、化粧品など、世界中の人々が日常的に使う製品を数多く持つ世界最大の一般消費財メーカーです。景気に関わらず需要が安定しており、連続増配企業としても有名です。

 

武田薬品工業<4502>

国内製薬業界の最大手で、グローバルに事業を展開しています。新薬開発への期待に加え、安定した収益基盤と高い配当利回りが、バリュー株としての魅力とされています。

 

トヨタ自動車<7203>

世界トップクラスの自動車メーカーです。世界的な販売網と高いブランド力を持ち、安定した収益基盤があります。株価指標面で見ると、PBRが1倍前後で、割安と考える投資家も多いようです。7月下旬に自動車関税が15%に引き下げられ急騰しました

 

パナソニックホールディングス<6752>

日本を代表する総合エレクトロニクスメーカーです。近年は電気自動車(EV)向けの車載電池や電子部品といった企業向け事業に力を入れています。事業構造の転換を進めており、今後の収益性改善が期待されるバリュー株として注目されることがあります。

 

市場のトレンドが変化する局面では、これまで注目されていなかった銘柄に光が当たることもあります。GV倍率のような指標を参考にしながら、ご自身のポートフォリオを見直してみるのも良いかもしれません。