💡この記事のポイント
✅エヌビディア以外のM7決算が出揃う
✅決算を受けて株価の反応は明暗分かれる
✅M7とブロードコムの決算情報をまとめました
🔎登場する主な銘柄
✅メタ、マイクロソフト、アルファベット、ブロードコム
✅エヌビディア以外のM7決算が出揃う
✅決算を受けて株価の反応は明暗分かれる
✅M7とブロードコムの決算情報をまとめました
✅メタ、マイクロソフト、アルファベット、ブロードコム
メタ・プラットフォームズ<META>
マイクロソフト<MSFT>
アルファベット<GOOGL>
アマゾン・ドット・コム<AMZN>
アップル<AAPL>
テスラ<TSLA>
エヌビディア<NVDA>
ブロードコム<AVGO>
米国の巨大ハイテク企業群「マグニフィセント・セブン(M7)」の最新の決算が、エヌビディア<NVDA>を除き出揃いました。今回の決算では、AI(人工知能)への取り組みが、各社の成長に大きな影響を与え、市場の評価が株価に明確な明暗を分けました。好調な決算を発表した企業がある一方で、厳しい事業環境に直面する企業も見られる状況です。
特に、決算発表翌日の株価が大幅に上昇したメタ・プラットフォームズ<META>は、AIを活用した広告事業の好調に加え、次世代AI戦略を提示したことが高く評価されました。一方、テスラ<TSLA>はEV(電気自動車)市場の競争激化から業績が振るわず、株価も下落しました。また、アマゾン・ドット・コム<AMZN>のクラウド事業も市場の期待を下回り、失望売りにつながったようです。
AIブームが続く中、各社は設備投資をさらに拡大する姿勢を鮮明にしています。この動向は、データセンター向け半導体などを手がける企業にとって、引き続き強力な追い風となることが見込まれます。投資家の注目が集まる中、8月27日に予定されているエヌビディアの決算発表もマーケットに大きなインパクトを与えるかもしれません。
今回は、このM7の7社と、時価総額が1兆ドルを超えたブロードコム<AVGO>の決算情報をまとめてご紹介します。
SNS(交流サイト)の「Facebook」や「Instagram」などのサービスを提供しています。
2025年4-6月期決算では、売上高が475億1,600万ドル(前年同期比22%増)で市場予想を上回り、一株当たり利益が7.14ドルで市場予想を大幅に上回りました。AIを活用した広告事業が好調で大幅な増収増益を達成しました。新たに開示された2025年7-9月期売上高予想475億~505億ドルも市場予想を上回り、株価は急騰しました。
さらに、同社の次世代AI「スーパーインテリジェンス」戦略で、AI投資を継続する姿勢も示されました。
株価は堅調に推移し、上場来高値を更新しました。
ソフトウェア製品の開発やクラウドサービス「Azure」などを提供しています。
2025年4-6月期決算は、売上高が764億4,100万ドル(前年同期比18%増)で市場予想を上回り、一株当たり利益が3.65ドルで市場予想を上回りました。生成AIの旺盛な需要を背景に、主力のクラウド基盤「Azure(アジュール)」などの売上高が前年同期比39%増と市場予想を大幅に上回り、全体の業績を牽引したようです。2025年7-9月期の売上高予想も、中央値で752億5,000万ドルで市場予想を上回りました。AI開発を加速させるため、2025年7-9月期の設備投資が300億ドルを超える見通しであることも表明しました。
株価は堅調に推移し、上場来高値を更新しました。
検索エンジン「Google」のほか、広告、クラウド、動画配信サービス「YouTube」などを展開しています。
2025年4-6月期決算は、売上高が964億2,800万ドル(前年同期比14%増)で市場予想を上回り、一株当たり利益が2.31ドルで市場予想を上回りました。事業別では、検索事業の広告収入は541億9,000万ドル(同12%増)で、YouTubeの広告収入は97億9,600万ドル(同13%増)で、共に市場予想を上回りました。また、AI需要の拡大で成長するクラウド事業の売上高は136億2,400万ドル(同32%増)と大きく伸び、市場予想を上回りましたまた、2025年の設備投資額を従来の750億ドルから850億ドルに引き上げています。
株価は春以降上昇傾向も、まだ2月の年初来高値を下回った水準です。
EC(電子商取引)事業のほか、クラウドコンピューティングサービス「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」を提供しています。
2025年4-6月期決算は、売上高が1,677億200万ドル(前年同期比13%増)で市場予想を上回り、一株当たり利益1.68ドルも市場予想を上回りました。しかし、部門別営業利益でAWSが101億6,000万ドルで市場予想を下回り急落しました。また、AWSの売上高成長率17%増が、競合のマイクロソフトの39%増やアルファベットの32%増と比較して物足りないと受け止められたことも、嫌気されたようです。さらに、新たに開示された2025年7-9月期の営業利益予想が155億~205億ドルとなり、市場予想を下回ったことも悪材料視されたようです。
株価は春以降上昇傾向でしたが、決算発表後は下落しました。
スマートフォン「iPhone」やパソコン「Mac」などのハードウェア、および各種サービス事業を展開しています。
2025年4-6月期の決算では、売上高が940億3,600万ドル(前年同期比10%増)で市場予想を上回り、一株当たり利益1.57ドルも市場予想を上回りました。主力の「iPhone」の売上高が13%増と伸び、アプリ販売などのサービス部門も13%増、パソコンの「Mac」も15%増といずれも堅調でした。しかし、AIサービスの進捗の遅れなどの不安要因が意識され株価は急落しました。ただ、見方を変えれば巻き返しの余地がある大型株とも言えるだけに、今後の取り組みが注目されます。
株価は春以降およそ200~210ドル程度でのもみ合いが続いています。
EV(電気自動車)や関連部品の設計・製造・販売などを手がけています。
2025年4-6月期決算は、売上高が224億9,600万ドル(前年同期比12%減)で市場予想を上回り、特別項目を除く一株当り利益は0.4ドルで市場予想に一致しました。主力のEV販売の減速が継続し、2四半期連続で減収となり、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、「今後数四半期は厳しい状況が続くだろう」と述べ、2025年12月期今期の販売台数見通しについて、「予測するのが困難」と答えたことも不安視されました。また、期待のロボタクシーや低価格帯EVなどについての進捗や説明が乏しく、期待が高まらなかったのも嫌気されたようです。
株価はここのところおよそ300~340ドル程度で推移しています。
AI(人工知能)の処理に不可欠なGPU(画像処理半導体)の設計・開発を手がける半導体企業です。
2025年5-7月期決算発表は8月27日に予定されています。AI半導体需要の急増を背景に、市場は引き続き高い成長を期待しています。今後の決算内容や見通しが、AI関連銘柄の動向に大きな影響を与える可能性があります。
前回の2025年2-4月期決算は、売上高が440億6,200万ドル(前年同期比69%増)で市場予想を上回り、一株当たり利益も0.76ドルで市場予想を上回りました。中国向けAI(人工知能)半導体「H20」の対中輸出再開を米政府が確約したとの報道で上場来高値を更新するなど好調が続いています。
株価は春以降堅調に上昇し、上場来高値を更新しました。
半導体やソフトウェア事業を手がけています。
2025年2-4月期決算は、150億400万ドル(前年同期比20%増)が市場予想を上回り、一株当たり利益1.58ドルも市場予想を上回りました。新たに開示された2025年5-7月期売上高予想158億ドルは市場予想を上回りましたが、一部では物足りないと見られたようです。最高経営責任者(CEO)は、顧客のハイパースケーラー(巨大データセンターを運営する大企業)による投資継続を想定しており、AI半導体の成長加速を期待していると述べました。なお、2025年5-7月期決算発表は9月4日に予定されています。
株価は春以降堅調に上昇し、上場来高値を更新しました。
記事作成日:2025年8月6日
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